ご意見
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シロアリ防除の方法について

シロアリ防除には、建築物の新築時に行う予防処理と既存建築物に対して行う処理があります。
新築時に行う処理は、シロアリの被害と腐朽を予防する事を目的とし、既存建築物の処理は建築物を食害しているシロアリを駆除し今後の蟻害を予防する場合と、蟻害は無いが予防の為に行う場合とがあります。
シロアリ防除処理は、当協会に登録された者が認定薬剤を用い、防除施工標準仕様書及び安全管理基準に基づいて処理を行うようになっています。防除処理には土壌処理と木部処理があり、その両方を行うことになっており、防除施工標準仕様書では五年を目途に再処理をするとしています。

土壌処理とは───

ヤマトシロアリやイエシロアリは、一般に地中を通って建物内に侵入してくることが多いので、建物の基礎の内側や束石の周囲、その他シロアリが通過する恐れのある土壌を薬剤で処理することが、シロアリの侵入を防止する最も効果的な方法になります。通常は、土壌表面に薬剤を散布し防蟻層を形成します。最近では、防蟻効果の他に土壌からの水分蒸散防止を目的とした土壌被膜形成工法やシート工法も採用されています

木部処理とは───

木部処理は、木材表面に薬剤を噴霧器を用いて吹き付け処理するか、又は刷毛等で塗布する方法と、木材や壁体に穿孔して薬液を注入する方法があります。新築建物の木部処理は、通常、地面から1mまでの部材、浴室回り部材、洗面所や台所等の水回り部分の木材を処理します。また,木口、切り欠き、ボルト穴、仕口、接合部、コンクリート接触面等は特に入念な処理が必要です。

上図は『木造建築物等防腐・防蟻・防虫処理技術指針・同解説』(建設省住宅局建設指導課監修)P29。
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 防除施工標準仕様書

平成21年8月
社団法人 日本しろあり対策協会

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改訂版発行に当たって

今回は平成19年7月以降の改訂事項を反映させた。
 改訂の要点は、新築予防施行においてコンクリート表面への薬剤施工を認めたことである。土壌処理法は床下のコンクリート打設前の土壌への処理が大原則であるが、地域によっては建築側での理解が充分でなく、べた基礎などのコンクリート打設後の防除処理工程になることもあり、何らかのコンクリート表面への薬剤処理方法が要望されてきた。認定薬剤に耐アルカリ性の確認試験などは要求されていないことから、すべての認定薬剤が表面処理に使用可能にはならないが、アルカリ耐性を有するものも多く、既に、既存建物のコンクリート表面処理が仕様書に取り入れられてきた状況でもあり、当面の間薬剤メーカーの確認のうえで、新築建物のコンクリート表面処理を認めることになった。液剤によって床下が水浸し状態にならないよう、土壌処理同等であるが、所要薬剤量は変えずに希釈水量を適宜調整することとした。
 平成21年4月に乾材シロアリの防除法および諸規定が発行され、乾材シロアリの総合管理システムにより乾材シロアリの防除を行うこととなった。そこで、防除施工標準仕様書の対象しろありをイエシロアリとヤマトシロアリの2種とすると定めた防除処理基本大綱の第5項に乾材シロアリの防除についての但し書きを追記した。
 仕様書委員会では引き続き断熱工法など住宅構造の多様化に対応する施工仕様についても検討を行っている。成案が承認され、新たに改訂が行われるまでは、しろあり防除と防腐を併せて行うという本仕様書と防除処理大綱の基本理念を充分理解の上適切な防除施工を行っていただきたい。

平成21年7月3日
仕様書委員会
委員長 土井 正


 
防除施工基本大綱

建築物に、しろあり防除及び防腐処理(以下防除施工という)を施して、建築物の保存対策を講ずる防除施工標準仕様書の基本的な考え方を明確に示す目的で、社団法人日本しろあり対策協会(以下協会という)は防除施工基本大綱を規定する。

  1. 防除施工は「I新築建築物しろあり予防処理標準仕様書」「II既存建築物しろあり防除処理標準仕様書」「III維持管理型しろあり防除工法標準仕様書」に従って処理されるものとする。
  2. 建築基準法施工令第49条の「外壁内部等の防腐措置等」を満足するような処理をすることを心掛ける。そのため予防においては、しろあり防除処理だけを目的とすることなく、常に「しろあり予防」と「防腐」の効果をあげるように注意して処理する。
  3. 建築基準法施工令第49条では、構造耐力上主要な部材だけに限っているが、しろありの被害防止のためにはさらに処理範囲を拡大しなければ防除はできないので、協会が行った「しろあり被害実態調査」、協会で制定した「しろあり分布による地域区分図」及び「建設地の区分と処理法」を考慮して地域の特性を生かしたしろあり防除処理を行う。
  4. しろありの被害は、建築物の構造を問わず木材を使用している箇所は加害の対象になる。従って、木造建築物はもとより、鉄骨造、コンクリート造、ブロック造等の木造とその他の構造と併用する建築物を防除施工の対象とする。
  5. 建築物に被害を与えるしろありはヤマトシロアリ、イエシロアリ、ダイコクシロアリ、アメリカカンザイシロアリであるが、防除施工標準仕様書で対象とするしろありは、ヤマトシロアリとイエシロアリの二種とする。なお、アメリカカンザイシロアリ及びダイコクシロアリに対する防除は「乾材シロアリの総合管理システム」によるものとする。
  6. 防除施工は、技術的に高度のものが要求されるので、「登録施工業者会員」に所属する協会認定のしろあり防除施工士の資格を有する者の責任で行う。
  7. しろあり防除効果の目的で使用される薬剤及び工法は、その種類によって相違があるので、各薬剤及び工法ごとに決められた使用方法を厳守する。
  8. 使用する薬剤及び工法は、協会が認定登録又は登録したものに限る。
  9. 防除施工に使用する防除薬剤には、適切な薬剤量で最大の効果をあげるよう心掛ける。
  10. しろあり防除の目的に使用する薬剤及び工法には、居住者及び作業者等の安全確保と環境汚染防止のために、薬剤の取り扱い及び施工に十分な注意が必要である。
  11. 土壌処理は、基礎内の土壌処理を対象とし、原則的に基礎の外周には行わない。
  12. 木材処理は床組と軸組を対象とし、原則として室内の見えがかりの木部処理は行わない。
  13. 防除施工を行った建物は、その建築物の保存対策と維持管理上、5年を目途に再処理をする。

 
I 新築建築物しろあり予防処理標準仕様書

1 一般事項

(1)適用範囲

この仕様書は、木造、鉄骨造、コンクリート造、ブロック造等の建築物(以下建築物という)の劣化を軽減し且つ耐久性を与える目的で、社団法人日本しろあり対策協会(以下「協会」という)に登録された「登録施工業者会員」に属するしろあり防除施工士(またはそれと同等以上の能力を有する者)が協会で規定した安全管理基準に基づき、協会で認定登録又は登録された薬剤・工法を用いて、新築時にしろありの被害と腐朽を予防するために建築現場において行う処理(以下「予防処理」という)について標準の仕様を規定する。

(2)対象とするしろありの種類

予防処理の対象とするしろありの種類は、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類とする。

(3)薬剤・工法

使用する薬剤・工法などは、協会で認定登録又は登録されたものとする。

(4)処理の方法

予防処理は土壌処理法と木材処理法で行う。
ただし、特殊な建築材料や構造等が採用されている場合、あるいはしろあり被害に著しい地域性が見られる場合は、特記による。

(5)効果

予防処理を行った建築物は、しろありに対してその処理をした建築物全体に効果があり、防腐に対しては処理をした木材について効果があるものとする。

(6)記録

しろあり予防処理を行う者は、処理をした建築物の記録として、次の事項を保存する。保存の期間は5年とする。

  ① 建築物の名称、所有者、住所

  ② 処理の年月日

  ③ 建築物の平面図及び予防処理の箇所

  ④ 薬剤の名称、濃度、使用量、予防処理の方法

  ⑤ 予防処理の担当者の氏名



2 地域別の処理の適用区分
土壌処理と木材処理は、建設地の区分に従って処理の方法を選定する。

 

建設地の区分と処理方法
種別 建設地の都道府県名 処理対象
木材 土壌
I種地域 沖縄、鹿児島、宮崎、大分、熊本、長崎、佐賀、福岡、高知、愛媛、徳島、香川、山口、広島、岡山、兵庫、大阪、和歌山、三重、愛知、静岡、神奈川、千葉、東京(伊豆諸島及び小笠原諸島) 木材処理を行う 土壌処理を行う
II種地域 鳥取、島根、京都、奈良、滋賀、岐阜、長野、山梨、東京(伊豆諸島及び小笠原諸島を除く)、埼玉、茨城、栃木、群馬、福井、石川、富山、新潟、山形、宮城、福島、秋田、岩手、青森 木材処理を行う ほとんどの場合
土壌処理を行う
III種地域 北海道 木材処理を行う 必要に応じて
土壌処理を行う

(注)必要に応じてとは、地域の状況による。

3 処理の方法
(1)土壌処理

土壌処理は、土壌中を通って建築物に到達加害するしろありを防ぐために、建築物の床下土壌を処理する方法である。土壌処理法には、帯状散布法、面状散布法、土壌表面皮膜形成工法、発泡施工法、土壌表面シート敷設工法、パイプ吹付工法、防蟻束工法などがあり、処理は前記処理法の一つ又はそれらの組み合わせによって行う。
ただし、床下にコンクリート又はポリエチレンシートなどで土壌を覆う場合は、原則としてこの工事をする前に床下土壌に処理する。
土壌処理の分類を図1に、工法の詳細はIV工法等別の詳細による。

① 液剤による土壌処理法

i 帯状散布法

帯状散布法は、床下土壌表面に液状の土壌処理剤を帯状に散布する方法で、基礎の内側および束石の周囲、配管などの立ち上がり部分の土壌に対して、壁際から帯状に20cm幅で薬剤を処理する。薬剤の散布量は処理長1m当り1ℓとする。

ii 面状散布法

面状散布法は、床下土壌表面に液状の薬剤を散布する。薬剤の散布量は1m2当り3ℓとする。

② 粒剤による土壌処理法

i 帯状散布法

帯状散布法は土壌の表面に粒剤を帯状に散布する方法で、基礎の内側および束石の周囲、配管などの立ち上がり部分とし、壁際を重点的に壁際から帯状に20cm幅で処理する。処理長1m当たり、所定量(協会で認定された量で、効力的に「液剤」を用いた場合の薬剤1ℓに相当の散量)を標準とする。

ii 面状散布

面状散布法は土壌の表面に粒剤を面状に散布する方法で、1m2当たり、所定量(協会で認定された量で、効力的に「液剤」を用いた場合の薬剤3ℓに相当の散量)を標準とする。

③ 防蟻材料・工法による土壌処理法

i 土壌表面皮膜形成工法

土壌表面皮膜形成工法は、建築物の床下の土壌表面に薬剤を吹付け、土壌表面に皮膜を形成する工法である。

ii 発泡施工法

発泡施工法は、床下土壌面を対象に、発泡用防蟻薬剤を水と発泡剤とによって作成した発泡作業液を発泡装置により発泡し、床下内に移動、充満させ、土壌面に薬剤を浸透させる工法である。

iii 土壌表面シート敷設工法

土壌表面シート敷設工法は、防蟻効力を有するシートを床下の土壌表面に敷設する工法である。

iv パイプ吹付け工法

パイプ吹付け工法は、建築物の床下に特殊合成樹脂パイプを配管し、パイプの始点と終点を一箇所に集結し、薬剤を特殊ポンプで加圧送液し、合成樹脂パイプに開けられた小孔から霧状に噴射する工法である。

v 防蟻束併用構法

防蟻束併用構法は、束石の周囲の土壌処理の代わりに防蟻束を用いる工法である。但し、防蟻束以外の基礎及び配管類の立ち上がり部分には液剤又は粒剤による土壌処理法を行わなければならない。


土壌処理の工法による分類(図1)

 


(2)木材処理

木材処理は、木材を薬剤で処理して防蟻および防腐の効果を持たせるために処理する方法である。
木材処理法には、吹付け処理法、塗布処理法があり、処理は前記の処理法の一つ又はそれらの組み合わせによって行う。

① 吹付処理法

吹付処理法は、木材の表面に予防駆除剤をノズルで吹付ける方法で、処理量は1m2当り300mℓを標準とする。

② 塗布処理法

塗布処理法は、木材の表面に予防駆除剤を刷毛などで塗布する方法で、処理量は1m2当り300mℓを標準とする。


4 処理の箇所
(1)土壌処理

土壌処理は、原則として建築物の基礎に囲まれた床下の土壌を対象とする。さらに、建築物の外周の防除処理が必要な場合には、薬剤が外部に流出しないような方法で行う。

① 基礎・束石及び配管類の立ち上がり部分の周囲の土壌に対し帯状散布を行う。
② 浴室、便所、玄関、勝手口等の土間コンクリート下の土壌処理は、基礎の内側に沿って帯状散布をし、その内側の部分に面状散布処理を行う。
③ 床下にコンクリートを打設又はポリエチレンシートで覆う場合は、打設又は覆う前に基礎の内側に沿って帯状散布をし、その内側の部分に面状散布を行う。
④ 床下土壌が既にコンクリート打設されており、上記③項に基づく処理ができない場合は、コンクリート表面に薬剤を選定して、基礎、束石および配管類の立ち上がり部分に処理を行う。但し、イエシロアリの被害が著しい地域においては③項を原則とする。


(2)木材処理

木材処理は、原則として1階部分に使用されている木材を対象とする。ただし、2階以上であっても水場廻り、結露等の理由により、しろありの被害及び腐朽のおそれのある場合は特記による。又、処理対象木材の木口、割れ、欠き込み、ほぞ孔、ボルト孔、仕口、継手、接合部、建築金物の取付箇所及び木材とコンクリート等が接する部分は特に入念な処理を行う。

① 外壁が大壁造の場合は、基礎天端から1m以内の部分にある土台、火打土台、柱、間柱、筋かい、胴縁及び下地板などを処理する。
② 外壁が真壁造の場合は、外面に対しては基礎天端から1m以内の部分にある、土台、火打土台、柱、間柱、筋かい、胴縁などと、内面に対しては土台上端から3cm以内の柱、間柱などを処理する。
③ 外壁が面材の場合は、基礎天端から1m以内の部分にある構造用合板などの両面及び壁体内部の枠組材を処理する。
④ 床組では、1階部分の大引、根太、根太掛、床束、根搦みを処理する。
⑤ 浴室にあっては、軸組(胴縁及び下地板を含む)、天井下地板および床組(床下地板、根太掛を含む)を処理する。ただし、浴室ユニットの場合はこの限りではない。
⑥ 洗面所、便所、台所などの水掛りとなる場所は、基礎天端より1mまでに含まれる軸組材の見えがくれ部分を処理する。
⑦ 鉄筋コンクリート造・補強コンクリートブロック造・組積造建築物は、1階間仕切軸組の下端より1mの高さ以内にある軸組材の木製造作部分を処理する。ただし、見え掛り部分を除く。
⑧ その他、枢などの床面と土壌との間に設けてある木部材の見えがくれ部分を処理する。


5 予防処理をする場合の安全対策及び注意事項

予防処理を行うときは別に定める「安全管理基準」を遵守し、作業に従事する者の健康 管理、作業現場での薬剤、電気、火気、転落、落下物などによる事故防止並びに環境汚染の防止に努める。

(1)施工中は、作業現場に関係者以外の人が入らないように、注意を喚起する表示等を行う。

(2)施工に際しては、薬剤の流出、飛散防止に努める。

(3)処理する所の近くに井戸や池などがある場合は、薬剤の剤型及び処理法を考慮して薬剤が流入・飛散しないよう注意する。

(4)土壌処理をした土壌の上に直接コンクリートを打設する場合は、薬剤の種類により厚さ0.1mmのポリエチレンフィルムを敷いて、生コンクリートと薬剤が接しないようにする。

(5)床下に水が溜っている場合は、水を取除くなどの対策を講じてから土壌処理を行う。

(6)壁体内に断熱材を使用する建築物の木材処理は、断熱材を取り付ける前に処理する。

(7)合成樹脂等の配管配線で、薬剤により劣化のおそれがあるときは、養生をして処理する。


6 その他

(1)予防処理を行った建築物は、その保存対策と維持管理上5年を目途に再処理を行う。

(2)床下土壌が既にコンクリート打設されている場合、そのコンクリート表面に薬剤を選定し、土壌に準じて散布した場合には土壌処理と見なす。

(3)この仕様書に定めない事項について協会が認めたものにあっては、この仕様書と同様に実施することができる。


 
II 既存建築物しろあり防除処理標準仕様書

1 一般事項

(1)適用範囲

この仕様書は、木造、鉄骨造、コンクリート造、ブロック造等の建築物(以下建築物という)の劣化を軽減し且つ耐久性を与える目的で、社団法人日本しろあり対策協会(以下「協会」という)に登録された「登録施工業者会員」に属するしろあり防除施工士(またはそれと同等以上の能力を有する者)が協会で規定した安全管理基準に基づき、協会で認定登録又は登録された薬剤・工法を用いて、既存建築物のしろありの予防又は駆除のために行う処理(以下「防除処理」という)について標準の仕様を規定する。

(2)対象とするしろありの種類

防除処理の対象とするしろありの種類は、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類とする。

(3)薬剤・工法

使用する薬剤・工法などは、協会で認定登録又は登録されたものとする。

(4)処理の方法

防除処理は、土壌処理法と木材処理法で行う。ただし、特殊な建築材料や構造等が採用されている場合、あるいはしろあり被害に著しい地域性がみられる場合は、特記による。

(5)効果

防除処理を行った建築物は、しろありに対してその処理をした建築物全体に効果があり、防腐に対しては処理をした木材について効果があるものとする。

(6)記録

しろあり防除処理を行う者は、処理をした建築物の記録として、次の事項を保存する。保存の期間は5年とする。

  ① 建築物の名称、所有者、住所

  ② 処理の年月日

  ③ 建築物の平面図及び防除処理の箇所

  ④ 薬剤の名称、濃度、使用量、防除処理の方法

  ⑤ 防除処理の担当者の氏名


2 地域別処理の適用区分

(1)予防処理の「地域別処理の適用区分」は、新築建築物しろあり予防処理標準仕様書(以下「予防処理標準仕様書」という)の「2 地域別処理の適用区分」に準ずる。

(2)駆除処理は、建設地の地域に関係なく土壌処理と木材処理を行う。

 

3 処理の方法

(1)土壌処理

土壌処理法は予防処理標準仕様書「3(1)土壌処理」に準ずる他に、加圧注入法がある。

① 加圧注入法

加圧注入法は、注入器を土壌中に差し込んで土壌処理剤を加圧注入する方法で、特にコンクリート下の土壌を処理するのに適している。薬剤の注入量は、土壌の質、周囲の状況などによって異なるが1孔当り3〜5ℓを標準とし、穿孔する間隔は1mを標準とする。

② 既存建築物の処理法は、処理法によって困難な場合があるので、建築物の構造、立地条件、周辺環境などから、散布法で行う場合は適応な処理法を選択する。

③ 駆除では、蟻道を構築している箇所や被害部分に近い箇所には入念に処理する。

(2)木材処理

木材処理法は、予防処理標準仕様書「3(2)木材処理」に準ずる他に穿孔注入処理法、穿孔吹付処理法があり、処理はこれらの処理法の一つ又はその組み合わせによって行う。

① 穿孔注入処理法は、木材へ13mm以下のドリルで木材の1/2以上の深さに穿孔し予防駆除剤を注入する方法で、注入量は適量とする。注入する方法には、加圧して注入する方法と圧力を加えない方法がある。

② 穿孔吹付処理法は、モルタル仕上げなどの大壁造の壁体に13mm以下のドリルで穿孔し、ノズルを挿入して壁体内部の木材に予防駆除剤の吹付けをする方法で、吹付量は1m2当り300mℓを標準とする。

 

4 処理の箇所

(1)土壌処理

土壌処理は原則として建築物の基礎に囲まれた床下の土壌を対象とする。

① 建築物の外周の防除処理が必要な場合には、薬剤が外部へ流出しないような方法で行う。

② 床下が露地の場合は、基礎、束石及び配管類の立ち上がり部分の周囲に対して帯状散布を行う。

③ 床下がコンクリートの場合は、基礎、束石及び配管類の立ち上がり部分に帯状散布を行う。この場合コンクリート打ち継ぎ部分や割れは特に入念に処理する。又、必要に応じて加圧注入処理を併用する。

④ 床がコンクリート打ちで転ばし根太の場合は、コンクリートの表面に薬剤を選定して面状処理をし、必要があれば床板を外して加圧注入処理を併用する。

⑤ 床がコンクリート打ちで、床材が畳又は木質系の場合は、加圧注入処理法によって必要な箇所を処理する。

(2)木材処理

木材処理は、原則として1階部分に使用されている木材を対象とする。ただし、2階以上であっても被害がある箇所に対しては必要な処理を行う。なお、水場廻り、結露などの処理により、しろありの被害および腐朽のおそれがある箇所は特記による。又、処理対象木材の木口、割れ、欠き込み、ほぞ孔、ボルト孔、仕口、継手、接合部、建築金物の取付箇所および木材とコンクリートなどが接する部分は特に入念に処理を行う。

① 外壁がモルタル壁などの大壁造の場合は、壁に13mm以下のドリルで穿孔し基礎天端から1m以内に含まれる木材に穿孔吹付処理法によって処理をする。この時、壁体内に断熱材がある場合は、使用する薬剤、穿孔する場所および吹付に注意する。ただし、床下からの作業で穿孔吹付処理法の必要がないと判断できる場合はこの限りでない。

② 外壁が真壁造の場合は、基礎天端から1m以内の露出している木材に吹付又は塗布処理法を行い必要に応じて穿孔注入処理法を行う。

③ 床組では1階部分の大引、根太、根太掛、床束および床下から処理できる土台、柱、間柱、筋かいの下部に対して吹付又は塗布処理を行い、必要に応じて穿孔注入処理法を行う。


5 防除処理を行う場合の安全対策及び注意事項等

防除処理を行うときは、別に定める「安全管理基準」を遵守し、作業に従事する者の健康管理、居住者およびペットなどに対する配慮、作業現場での薬剤、電気、火気、転落、落下物などによる事故防止並びに環境汚染の防止に努めなければならない。

(1)施工中は、作業現場に関係者以外の人が入らないように、注意を喚起する表示等を行う。

(2)施工に際しては、薬剤の流出、飛散防止に努める。

(3)処理する所の近くに井戸や池などがある場合は、薬剤の剤型及び処理法を考慮して薬剤が流入・飛散しないよう注意する。

(4)愛玩動物、観葉植物などは、薬剤の影響を受けない所へ移動する。

(5)居住者に対して、施工内容、使用薬剤などを充分に説明してから施工する。

(6)開放式の床下収納庫が設置されている場合は、床下収納庫に薬液がかからないように処理する。

(7)木材に穿孔する場合は、木材の強度を低下させないように注意する。

(8)木材、壁、コンクリートなどに穿孔したあとは美観上、又、建物の保存対策上必要な箇所はそれぞれに合った栓をする。


6 その他
(1)防除処理を行った建築物は、その保存対策と維持管理上5年を目途に再処理を行う。
(2)床下土壌が既にコンクリート打設されている場合、そのコンクリート表面に薬剤を選定し、土壌に準じて散布した場合には土壌処理と見なす。
(3)この仕様書に定めない事項について協会が認めたものにあっては、この仕様書と同様に実施する。

 
III 維持管理型しろあり防除工法標準仕様書

1 適用範囲

この仕様書は、建築物等の劣化を軽減する目的で、社団法人日本しろあり対策協会(以下「協会」という)に登録された登録施工業者会員に属するしろあり防除施工士(またはそれと同等以上の能力を有する者)が協会で規定した安全管理基準に基づき、協会に登録された工法等を用いて、施工当初及び施工後から引き続き維持管理を行うしろあり防除工法について標準の仕様を規定する。この仕様書に規定のない事項は、協会の「新築建築物しろあり予防処理標準仕様書」および「既存建築物しろあり予防処理標準仕様書」に準ずる。


2 対象とするしろありの種類

対象とするしろありの種類は、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類、もしくは、何れかの種類とする。


3 工法等

使用する工法または薬剤は、協会に登録されたものとする。


4 施工方法

施工方法は、工法ごとに別に定める。


5 記録

施工者は、施工した建築物の記録として、次の事項及び薬剤または工法ごとに別に定める事項について保存する。保存期間は別に定める。

  ① 建築物の名称、所有者、住所

  ② 処理の年月日

  ③ 建築物の平面図及び施工箇所

  ④ 薬剤または工法の名称、施工方法

  ⑤ 施工担当者の氏名


6 施工をする場合の安全対策及び注意事項

施工を行うときは、別に定める「安全管理基準」を遵守し、作業に従事する者の健康管理、作業現場での事故防止ならびに環境汚染の防止に努める。


7 本仕様書外の協会認定事項の取り扱い

この仕様書に定めない事項について協会が認めたものにあたっては、この仕様書と同様に実施することができる。

 

 

 
III−1 維持管理型ベイト工法

維持管理型ベイト工法(以下「ベイト工法」という)は、しろありの防除を目的とし、ベイト剤を用い、施工当初及び防除施工後に維持管理を行いながら、施工時に加害しているしろありのコロニー及び施工後に形成されるしろありのコロニーを駆除する防蟻工法で、新築予防及び駆除に用いる事の出来るベイト剤を使用した維持管理型のしろあり防除工法である。


1 一般事項

(1)適用範囲

この仕様書は、ベイト工法について規定する。

(2)対象とするしろありの種類

対象とするしろありの種類は、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類、もしくは、何れかの種類とする。

(3)ベイトエ法

この仕様書で使用するベイト工法は、協会に登録されたベイト工法とする。

(4)ベイトエ法管理者

ベイト工法を施工する登録施工業者は、ベイト工法管理者を置かなければならない。ベイト工法管理者は、登録施工業者に属するしろあり防除士の有資格者で、各メーカーの教育カリキュラムに従った講習試験の合格者とする。

(5)記録

施工者は、施工した建築物の記録として、維持管理型しろあり防除工法で定める事項及び以下の事項について保存する。

① 設置を行った建築物およびその敷地への餌木およびベイト剤の設置容器(以下、「容器」という。)の配置図

② 訪問点検結果

③ その他特記すべき事項


2 ベイトエ法の手順

(1)事前調査による施工計画作成

対象建築物について、特に下記の事項を事前調査し、施工計画を作成するための基礎資料を収集する。

① 対象とする建築物

② 対象とする建築物の周囲、敷地内の状況

③ しろありの生息が認められる時は、その場所および被害実態

④ 採餌蟻道、周辺の植生・材木・廃材等

⑤ しろありの活動が及ぶ可能性の高い場所

⑥ 日当たりの悪い場所、雨漏りのする場所、軒下、台所・風呂場・洗面所・便所
等の水周り等

(2)容器の設置場所の選定と設置

① しろありの活動しやすい場所(水周り、日当たりの悪い場所等)を選定する。

② 建築物の周囲を取り囲むように配置する。設置間隔はしろありが容器にヒットするに必要な間隔とする。

③ 設置に当たっては、できるだけ蟻道を壊さないように注意する。

④ 破損のおそれのあるところ(人が頻繁に通る場所)、機能が阻害されやすいところ(水の溜まりやすい場所)、障害物のあるところ(地下配管等)を避けて設置する。

⑤ 設置した容器に餌木をセットする。

(3)定期点検

定期的に訪問点検を行い、容器内のしろありの活動状況を記録する。

(4)ベイト剤の投与とコロニー絶滅

容器内にしろありの生息を確認した時は、その容器にベイト剤を投与する。コロニーの根絶が確認されたら、しろありの食べ残しのベイト剤を回収し、再び定期的に点検を行う。


3 保管・取り扱い並びに運搬上の注意

(1)保管・取り扱い上の注意事項

① 容器、ベイト剤、餌木等は他のしろあり防除剤と接触することの無いように保管する。

② 容器、ベイト剤、餌木等は室温下で乾燥した場所に保管する。

③ 容器、ベイト剤、餌木等を取り扱いするときは手を洗浄し必要に応じてラテックス製等の手袋等を使用する。

(2)運搬上の注意事項

① 容器、ベイト剤、餌木等は他のしろあり防除剤と接触することの無いように専門の容器に入れて運搬する。

② 搬車への積み下ろしの際は、破損防止に留意し、装置・器具類を投げたりする等、手荒な扱いをしない事


4 安全対策

(1)回収したしろありが食べ残したベイト剤は、焼却処分場に送付し焼却する。
(2)ベイト剤は薬剤が土壌と直接接触する事の無いように容器に入れて使用する。
(3)ベイト剤の取り扱いについてはベイト剤の包装容器のラベル記載による。
(4)その他の安全対策については、協会規定の安全管理基準による。


5 特記事項

本仕様書に定める方法以外については特記による。


 
IV 工法等別の詳細

 

 

 
IV−1 土壌表面皮膜形成工法

1 一般事項

(1)適用範囲

この仕様書は、防蟻の目的で、建築物の床下の土壌表面および基礎内部の周囲に薬液を吹付け散布し、土壌表面に皮膜を形成する工法について規定する。

(2)薬剤

この仕様書で規定する処理に使用する薬剤は、協会で認定登録されたものとする。

(3)機器

この仕様書で使用する機器は、別に定める「施工マニュアル」による。

(4)皮膜形成処理を行う者

処理を行う者は、協会に登録された登録施工業者会員とし、別に定める講習会を受講した者とする。

(5)安全対策

安全対策については、協会規定の「安全管理基準」による。


2 土壌表面皮膜形成処理

(1)事前調査

処理に先立ち建築物の配置、平面、構造ならびに基礎の配置、換気孔の位置、床下内の障害物および土壌表面の状況などについて事前調査を行う。

(2)防除処理の順序

皮膜形成による土壌処理を行うに先立ち、木材処理を先行して行う。木材処理は標準仕様書に準ずる。

(3)処理前作業

皮膜形成施工の前に施工した薬液が、土壌、基礎表面において均一な皮膜が形成されるように、土質の種類に応じて表面が平坦になるようにする。

(4)処理薬液と調合

皮膜形成による土壌処理に用いる施工薬液の調合は、別に定める「施工マニュアル」による。

(5)処理の範囲

① 土壌面の処理にあっては、床下の全面に対して処理する。

② 布基礎にあっては、基礎内面の地表面より立上り高さ20cm以上までの範囲に処理する。

③ 布基礎がない場合は、建物の外壁面に沿い、地表面より深さ20cm以上の範囲に処理する。

④ 束石にあっては、束石露出部の前面および床束下部の5cm以上の範囲に処理する。

(6)使用量

皮膜形成処理の処理薬液の使用量は、土壌処理では1m2当たり薬剤原体換算30g以上散布する。


3 注意事項

(1)処理にあたっての注意事項

① 床下に水が溜っている場合、もしくはその恐れがある時は施工しない。

② 床下収納庫に薬液が侵入しないようにする。

③ 居住室内に薬液が侵入しないようにする。

④ 床下内の配管、その他の材料が傷むことのないようにする。

⑤ 床下、敷地、周辺の排水管等に薬液が進入しないようにする。

(2)皮膜形成処理時の注意事項

① 全面にわたり連続した均質な皮膜を形成する。

② 隅部や凸部における連続した皮膜を形成する。

(3)皮膜形成後の確認と再処理

① 吹付け処理終了後、施工箇所全面の土壌面が「透けて見える」箇所がないかを確認する。

② 吹付け処理終了後、施工箇所全面の形成皮膜の密着、隅部や凸部における皮膜の連続性を確認する。

③ 上記確認により皮膜形成が不備な箇所については、再度処理し、連続した均質な皮膜を形成させる。

(4)処理後の安全対策

① 処理後直ちに床下内および周辺の立ち入り禁止の処置をとる。

② 処理後薬剤の残量および洗浄は別に定める所による。

③ 処理後48時間以上経過するまで皮膜面の接触を禁止する。


4 皮膜形成後の養生

皮膜形成後の養生は、別に定める「施工マニュアル」の規定による。



 
IV−2 発泡施工法

1 一般事項

(1)適用範囲

この仕様書は、予防を目的として、建築物の床下内の土壌面を対象に、泡沫を用いて防蟻処理する発泡施工方法について規定する。

(2)用語の定義

この発泡施工法の仕様書で用いる用語をつぎのように定義する。

〔発泡施工〕

発泡用防蟻薬剤を水と発泡剤とによって希釈して発泡作業液とし、これを発泡装置により発泡し、床下内に移動、充満させ、土壌面に薬剤を浸透させる方法をいう。

〔発泡用防蟻薬剤〕

発泡剤の添加によって、所定の発泡倍率に発泡する防蟻効力をもつ薬剤。

〔発泡剤〕

指定濃度に希釈した発泡用防蟻薬剤に添加して、発泡装置を用いて薬液を発泡させる薬剤。

〔指定濃度〕

薬剤の処理方法、薬剤の有効性を考慮して定められた発泡作業液中の有効成分の濃度。

〔発泡作業液〕

発泡を目的として、発泡用防蟻薬剤を希釈したものに発泡剤を添加し混合したもの。

〔発泡倍率〕

発泡作業液が発泡し、容積が増大したときの、液状のときの容積に対する増大倍率。

〔消泡時間〕

発泡した作業液が元の液体にもどるまでの時間。

〔発泡装置〕

発泡ヘッド、送液ポンプおよび薬液タンク類。

〔発泡ヘッド〕

発泡作業液を発泡させ、発泡体を移動させる機器。

(3)薬剤

① この仕様書で規定する処理に使用する主剤は、協会認定のものとする。

② この仕様書で規定する処理に使用する発泡剤は、つぎの品質を有するものとする。

指定濃度に希釈した主剤に添加し、所定の発泡倍率が得られ、1/2消泡時間が2時間以上を確保できるもの。

(4)機器

この仕様書で使用する機器は、別に定める「施工マニュアル」による。

(5)発泡施工を行う者

処理を行う者は、協会に登録された登録施工業者会員とし、協会の認めた講習会を受講した者とする。

(6)安全対策

安全対策については、協会規定の「安全管理基準」および別に定める「施工マニュアル」に規定された「安全管理」による。


2 発泡施工

(1)事前調査および施工計画

工事に先立ち、事前調査を行い、その結果にもとづいて施工計画をたてる。

① 事前調査

事前調査は、下記の項目について行う。

i 建築物の周囲、敷地内の状況
ii 建築物の構造種別と構造方式
iii 1階の間取り
iv 床高
v 布基礎の配置と換気孔の位置と大きさ
vi 床下の状況一防湿装置、立ち上がりの管、木片類、排水孔・井戸の有無

② 施工計画

施工計画は、下記の項目について行う。

i 発泡ヘッドの据付位置と箇所数
ii 薬液の漏洩する恐れある箇所の位置と漏洩防止方法
iii 施工完了を確認するための床穿孔箇所
iv 作業液容量の積算
v 発泡体の流入状況確認の箇所

(2)防除処理の順序

発泡箇所による土壌処理を行うに先立ち、木材処理を先行して行う。木材処理は標準仕様書に準ずる。

(3)施工開始前の作業と養生

発泡施工に先立ち、2(1)事前調査および施工計画にもとづいて、つぎの作業ならびに養生を行う。

① 床下に散乱している木片類を除去するとともに床下土壌面を平滑にならす。

② 薬液が床上に侵入しないための措置を講ずる。

③ 床下に排水孔などがあるときは封鎖する。

④ 発砲ヘッド取り付けのための開床作業。

⑤ 床下を区画する布基礎に対する薬液流入口の設置。

⑥ 薬液に対して保護する必要がある材料の養生。

(4)準備作業

発泡施工を開始するための準備作業はつぎによる。

① 発泡ヘッドの設置と有効範囲

i 発泡ヘッドの設置は、原則として床面とし、泡の流入を阻止する障害物(例えば間仕切下の布基礎等)がないことを確認の上、床下処理面積50m2につき1ヶ所以上とする。

ii 発泡ヘッドの設置方法は、発泡ヘッドを垂直にたて、発泡ヘッドの泡の吐出面が直下の床下地面より40cm以上の高さにくるようにする。

iii やむをえず、布基礎に設けられた換気孔より発泡体を流入させる場合は、換気孔より半径5m以内を有効範囲とする。

iv 布基礎換気孔閉塞板の準備

  外周壁下布基礎の各換気孔に対し、泡の流出を阻止するための閉塞板を準備する。

(5)作業液の調合

発泡施工による土壌処理に用いる作業液は、つぎの薬剤により調合する。

① 主剤:防蟻薬剤の入った乳剤

② 発泡剤:起泡性を有する界面活性剤

主剤の希釈および発泡剤との調合は、別に定める「施工マニュアル」による。

(6)発泡施工

① 発泡作業液の使用量

発泡作業液の使用量は、土壌表面1m2当たり3.3ℓ以上、薬剤原体換算30g以上とする。

② 発泡作業液の発泡倍率

発泡作業液の発泡倍率は、①の使用量が満足されるように調整する。

(7)発泡処理後の確認と作業

① 充填状況ならびに充填完了の確認

i 充填の確認は、発泡開始後、発泡ヘッド据付け箇所より最も近い布基礎換気孔より泡の流入状況を確認するとともに、泡が換気孔より流出するときは閉塞板で閉塞する。これを順次行って泡が床下に充満することを確認する。

ii 換気孔がない箇所では、布基礎天端と土台との間隙より流出する泡でその流入を確認する。確認後は、その箇所をスポンジ等で閉塞する。

iii 充填完了の確認は、床下の状況を考慮して、発泡ヘッド据付箇所より最も遠く1箇所か、あるいは鍵の手に曲折した箇所で行う。その方法は、床をドリルで穿孔し(径1〜2cm)、その孔から泡が吹き出てくることを確認する。

② 消泡時間の確認

発泡体が床下全体に充満した後、発泡体が1/2になるまで(床高の1/2で判定)の消泡時間を2時間以上とする。

③ 換気孔閉塞板の除去

発泡体の充填が完了し30分以上経過したとき、換気孔閉塞板を取り除くことができる。


3 注意事項

(1)処理にあたっての注意事項

① 床下に水が溜まっている場合、もしくはその恐れがある時は施工しない。

② 床下収納庫に薬液が侵入しないようにする。

③ 居住室内に薬液が侵入しないようにする。

④ 床下内の配管、その他の材料が傷むことのないようにする。

⑤ 床下、敷地、周辺の排水管等に薬液が進入しないようにする。

(2)施工の時期等

発泡施工の時期と方法は、つぎを標準とする。

① 床下の土壌が露出しているときは、床板張りの後随時行ってよい。

② 防湿シート敷きおよびコンクリートたたきの場合は、標準仕様書による土壌処理方法により行う。


 
IV−3 土壌表面シート敷設工法

1 一般事項

(1)適用範囲

この仕様書は、床下土壌面からのしろありの侵入の阻止の目的を以て防蟻効力を有するシートを床下の土壌表面に敷設する施工法について規定する。

(2)対象とするしろありの種類

本工法の対象とするしろありはヤマトシロアリ及びイエシロアリの2種とする。

(3)施工法に使用する防蟻材料

本工法に使用する防蟻材料は下記の通りとする。

① 防蟻シート

② 防蟻テープ

③ 防蟻塗料

(4)施工を行う者

施工者は、本協会に登録された「登録施工業者会員」とし、協会の認めた講習会を受講した者とする。

(5)安全対策

作業中は電気・火気・転落・落下物等に注意し、事故防止に努めること。


2 防蟻材料による施工

(1)事前調査

施工に先立ち布基礎や束石の状態、土壌の状態等をよく観察して、施工の順序や事前の準備等についてあらかじめ検討し、手筈を整える。

(2)土壌の整地

土壌の表面、特に布基礎や束石周辺を充分平に直し、石、木片、鉄片、ガラス片等の異物を取り除いてから施工を始める。

(3)施工

① 防蟻シート(以下シート)は床下全面に敷き込む。

② シート同志の継ぎ手は、10cm程度を重ね貼り合わせる。

③ シートと布基礎の間は2cm以内の隙間にとどめる。

④ 束石に対するシートの敷設には次の三通りがあり、その中から状況に応じて一つを選択して施工する。

i 束石の上から全面にシートをかぶせて施工する。  

ii 束石の周辺でシートを切り取る。  

iii シートを先に敷いて、あとから束石を置く。

束石周辺でシートを切り取る施工をした時は、布基礎と同様に防蟻塗料を塗布しテープ貼り処理を行うこと。

⑤ 防蟻テープ(以下テープ)はシート同志の貼り合わせ及びシート布基礎の貼り合わせに使用する。

i テープによるシート同志の貼り合わせは部分貼りではなく全長に之を行うこと。

ii テープを布基礎に貼る時はシワが寄らない様に注意し、テープと布基礎の間に隙間を生じない様にすること。

⑥ 防蟻塗料はあらかじめ布基礎に塗布してテープの接着力を増強する。

i 防蟻塗料がよく乾いてからテープ貼りを行うこと。

⑦ 防蟻塗料は布基礎下部より10cm程度の巾に塗布し、使用量は布基礎1m2当り10〜15gとする。

⑧ 布基礎の出入隅はテープであらかじめ入念に待ち貼り処理をする。


3 注意事項

原則として床下配管類は先行して設置してあること。

(1)施工現場の気温が低い時は、防蟻テープの粘着力の低下を補完する為に、トーチランプ等を適宜使用する。

(2)施工材料の保管は、高温、高湿を避け、結露の恐れある場所には保管しないようにする。

(3)降雨等により雨がかりの恐れある時は、施工の時間をずらしたり、施工日を変更したりすること。

(4)防蟻塗料を使用する時は火気に注意すること。

(5)施工後の防蟻シート、防蟻テープ、防蟻塗料の残材はすべて持ち帰ること。


4 安全衛生と必要な事項

協会規定の「安全管理基準」による。


 
IV−4 パイプ吹付け工法

1 一般事項

(1)適用範囲

この仕様書は、予防を目的として、建築物の床下内の土壌及び木部に吹付け処理を行うパイプ吹付け工法について規定する。

(2)用語の定義

この仕様書で用いる用語をつぎのように規定する。

〔パイプ吹付け施工〕

建築物の床下に、施工に必要な特殊合成樹脂パイプ(JIS規格品)を配管し、パイプの始点と終点を一箇所に終結し、防蟻薬剤を特殊ポンプで加圧送液し、合成樹脂パイプに開けられた小孔から霧状に噴射される薬液で処理する方法をいう。

〔防蟻薬剤〕

「パイプ吹付け工法」に使用する薬剤は、所定の倍率で希釈された作業液とし、パイプの集結位置で、始点と終点の両方から特殊ポンプで同時に加圧送液して噴霧処理を行う。使用する防蟻薬剤は、合成樹脂パイプを侵食しないものを使用する。

〔指定濃度〕

薬剤の処理方法及び薬剤の有効性を考慮して定められた、「パイプ吹付け工法」用作業液の濃度。

〔特殊ポンプ〕

「パイプ吹付け工法」に適するように設計された装置で、以下単にポンプという。

(3)機器

この仕様書で使用する機器等は、別に定める「施工マニュアル」による。

(4)パイプ吹付け工法を行う者

処理を行う者は、本協会に登録された「登録施工業者会員」とし、協会の認めた講習会を受講した者とする。

(5)安全対策

安全対策については、協会規定の「安全管理基準」および別に定める「施工マニュアル」による。


2 パイプ吹付け工法

(1)事前調査及び施工計画

工事に先立ち、事前調査を行い、その結果にもとづいて施工計画を立案する。

① 事前調査

事前調査は、下記の項目について行う。

i 建築物の周囲、敷地内の状況

ii 建築物の構造種別と構造方式

iii 1階の間取り

iv 床高

v 布基礎の配置と換気孔の位置と大きさ

vi 床下の状況:防湿装置、立ち上がり管、木片類、排水溝・井戸の有無

② 施工計画

施工計画は、下記の項目について行う。

i ポンプの据付位置

ii パイプ配管の始点と終点のポンプ接続位置

iii 薬液の漏洩する恐れのある箇所の位置と、その漏洩防止方法

iv 施工完了を確認する箇所の決定

v 使用する作業液の所要量の積算

vi 施工進行状況の確認位置

(2)施工開始前の作業

施工開始前に、事前調査及び施工計画に基づいて、次の作業を行う。

① 床下に散乱している木片類の除去及び床下の整地

② 床下に噴出しないための防護措置

③ 床下に排水溝がある場合、液が流入しないよう蓋をする。

④ 新築住宅で床の完了していない場合は、吹上げ防止のために合板等を敷設する。

(3)準備作業

「パイプ吹付け工法」を施工する前に次の準備作業を行う。

① ポンプ及び薬液タンクの設置位置が、安定に据え付けられるように準備する。

② 配管の始点及び配管の終点を同一箇所に集め、ポンプ接続器具を配置する。

③ 配管時にパイプに亀裂や損傷の恐れのある箇所の摩擦防止保護の手配。

(4)作業液の調合

作業液を調合する場合は次のとおり行う。

① 主剤は指定濃度に従い清浄な水で行う。

② 希釈した作業液は、充分撹拌・混合し均一な溶液であることを確認する。

主剤の液は、別に定める「施工マニュアル」による。

(5)土壌処理の方法

① 7A−パイプを使用し、噴射孔を下向け(処理土壌面)にし、主に根太に配管する。(7A−パイプは70cm間隔に噴射孔がある。)

② 原則として土台、根太、大引き等土壌処理に適する位置にパイプを固定する。

固定の間隔は、約40cm〜90cmとし、指定の固定具で止める。また、取付け部品は土壌全面に散布できるように位置を決め、さらにパイプが弛まないように慎重に固定する。

③ 配管の際、パイプを曲げて使用するときは、なるべく緩やかな曲げ角度にし、パイプの中折れに注意する。中折れした場合はパイプを交換する。

④ 配管の最大長さは、20cm以内とし、必ずループ上に配管する。

⑤ 平面図、基礎伏設図で配管図を作成し、配管がなるべく重複しないようにする。

(6)木部処理の方法

① 10Aパイプを使用し、噴射孔を真上に向けて、主に土台に固定する。(10Aパイプは35cm間隔に噴射孔が開けられている。)

② 土台に配管の固定を行う場合には、土台の下部、布基礎の天場から1〜3cm位の土台に配管し、60〜90cm間隔の割合で取付金具を使用して止める。

③ 配管の際、パイプを曲げて使用するときは、なるべく急激な力を加えず、パイプが中折れしないよう緩やかに曲げる。

④ 配管の総延長距離は、25m以内とし、原則としてループ状にする。

⑤ 平面図、基礎伏設図の上に配管図を作成し、配管がなるべく重複しないようにする。

(7)パイプの取付け部品

① パイプの取り付部品は、サドル、ビス、ワンタッチカプラー等があるが、パイプ吹付け工法の指定工具を使用する。

(8)水廻り部分の壁体処理用パイプの配管

① 10Aパイプを使用し、噴射孔を真上に向け、壁体内の土台上端及び土台上端より上部へ配管し、配管位置は原則として土台上端中心へ配管する。

② 壁体構造上、柱、間柱等は必要に応じて、建築現場責任者と打合せの上12〜15mmピットで孔を開け、7A又は10Aパイプを通し配管する。

③ 原則として、壁体処理用7Aパイプは、片方注入となるので、パイプの先端部をハンダゴテで完全に塞ぎ、また、壁体部分以外の噴射孔は閉塞する。


3 運搬並びに保管上の注意

パイプは、金属管に比べて非常に軽いため、却って取扱が粗雑になり易い。パイプの表面を傷つけたり、変形させたりしないよう注意しなければならない。そのため、次の注意事項を遵守する必要がある。

(1)運搬上の注意事項

① トラックへの積み卸しの際は、パイプや継手箱を投げたりする等、手荒な扱いをしないこと。

② トラックで運搬する場合は、パイプがロープや角等に直接当たらないようにクッション材等を使用して保護する。

③ 小運搬の場合は、必ずパイプ全体を持ち上げること。滑らせたり、引きずってパイプに傷を付けないこと。

(2)パイプの保管

① パイプは屋内で保管する。屋外に保管する場合には、直射日光を避けるため、シート等で覆って保管する。

② 保管は平坦な場所を選び、積み上げ許容高さを遵守し、保管中にパイプが変形しないように注意しなければならない。


4 記録

「パイプ吹付け工法」を行う者は、施工を行った建築物の作業記録や配管の詳細図等を記録して、保管する。

(1)建築物の名称、住所、所有者

(2)施工年月日及び施工担当者名

(3)スーパーパイプ配管をルート別に識別できるよう、また、薬剤注入口を明記した建築物の平面図


 
IV−5 粒剤による土壌処理法

1 適用範囲

この処理法は、粒剤を用いて土壌処理を行う場合について規定する。


2 薬剤

使用する粒剤は、協会で認定登録されたものとする。


3 処理の方法

(1)帯状散布は、基礎の内側および束石の周囲、配管などの立ち上り部分とし、壁際を重点的に壁際から帯状に20cm幅で処理する、1処理長1m当たり、所定量(協会で認定された量で、効力的に「液剤」を用いた場合の薬剤1ℓに相当)の散粒を標準とする。

(2)面状散布は、1m2当たり、所定量(協会で認定された量で、効力的に「液剤」を用いた場合の薬剤3ℓに相当)の散布を標準とする。

(3)再施工は、原則として、前に散粒された粒剤の上に、新たに所定量の粒剤を重ねて散布する。

 

4 安全管理

防除施工標準仕様書に付随する「しろあり防除施工における安全管理基準」に準ずる。


 
IV―5―2 粒剤による土壌処理法の施工上の注意点

1 粒剤の分類

粒剤は素材や使い方によって製剤型や使用方法が異なり、大きくは表1、表2のように分類される。


2 散布量の確保

施工現場での粒剤の不足等による、現場散布量の不足や一部未施工等のトラブル防止の為、事前に現場を調査するか、又は設計図面等より粒剤の必要量を把握し少し多めに準備しておく。


3 施工

土壌処理用粒剤は以下のような方法で整地し散布を行う。

(1)施工箇所を清掃しトンボなどを使用し整地する。

(2)処理層(処理層=厚み)を確保する為、専用の散布器具等を用い確実に所定量を散布する。散布器具等を用いない場合は、布基礎や束石の周りに所定量散布に必要な位置にラインを引くか、テープ等で目印をするか、又は厚さを確認できる器具を用いて所定量を確実に散布する。

(3)帯状散布は、布基礎側や、束石側を深く整地し、立ち上がり側の処理層が厚くなるように散布する。(例、非崩壊一非散水型(図1参照))

(4)面状散布を行う場合は、帯状と面状の接点面に段差が生じないよう、処理表面を合わせるように散布する。(例、非崩壊一非散水型(図2参照))

(5)散水タイプは粒剤散布後に所定量の水を散水する。(例、非崩壊一散水型/崩壊一散水型(図3参照))

(6)土間コンクリートを打設する場合、ポリエチレンシートで覆い生コンクリートと粒剤が接しないようにする。

(7)散布表面が均一になっていない場合は、板切れやコテなどを用いて表面を平らにする。


4 施工後の養生

散布後の処理層の破壊防止の為、人の踏む恐れのある箇所にシート等を被せるか通板などを渡し、処理層の上を直接踏まないようにする。


5 再施工

(1)原則として前に散布された粒剤は除去せずに、新たに所定量の粒剤を重ねて散布する。(例、非崩壊一非散水型(図4参照))

(2)帯状散布の場合、再施工が度重なり施工が困難な場合は、前回の粒剤を除去し新たに所定量の粒剤を散布する。


製剤型による分類(表1)

粒剤タイプ 製法 備考
I 練り込み型 通常、有効成分に鉱物質微粉(クレー、タルク、ベントナイト等)からなる増量剤、結合剤、補助剤(界面活性剤等)を加え、均一に混合し水を加えて混練したのち造粒、整粒、乾燥して製造する。 このタイプは主として崩壊型となる。
II インプレ型 通常、多孔質又は空隙をもち吸油能を有する粒状担体に、液状又は溶剤・界面活性剤を加えて液状にした有効成分を噴霧又は混合し、均一に含浸させて製造する。 用いる担体の特性により非崩壊型と崩壊型に分かれる。
III 表面被覆型
(コーティング)
通常、非崩壊性の吸油能の低い粒状担体(珪砂、粒状炭カル等)に、結合剤を用いて有効成分を表面に被覆して製造する。 このタイプは主として非崩壊型となる。
IV カプセル型 通常、有効成分に増量剤・補助剤を加えたものを、水溶性又は透過性のある被覆中に内包させて製造する。 被膜の特性により崩壊型と非崩壊型に分かれる
V 非水混合型 通常、マイクロカプセル化された有効成分と無機系鉱物、無機系固化剤を均一に混合して製造する。 散水や水との混練により固化する。
VI その他 上記各タイプの組み合わせや、昔の「替わり玉」の様な多重製剤など、また、全く別の発想によるもの。  

 

使用方法による分類(表2)

粒剤タイプ 特     性
非崩壊−非散水型 水を使わず散布粒剤の厚みがそのまま処理層となる。
非崩壊−散水型 粒剤を散布した後、その上から散水して粒剤中に含まれる防蟻成分を溶出させ、土壌表面に処理層を形成させる。
崩壊−散水型 粒剤散布後、散水すると粒剤が崩壊し、溶出した成分が土壌面に処理層を形成すると共に、崩壊した粒剤の素材も処理層の一部となる。
固化−非散水混練型 粒剤散布前、粒剤と水を混練し、散布する。散布後粒剤は固化し、防蟻成分は固化した粒剤中にとどまり、処理層を形成する。
固化−散水型 粒剤散布後、散水すると粒剤は固化し、防蟻成分は溶出することなく、粒剤中にとどまり、処理層を形成する。
その他 上の型に分類できないもの。





 
IV−6 防蟻束併用構法

1 適用範囲

本仕様書は、しろあり予防処理に際し、防蟻束を用いて束石の周囲への薬剤による土壌処理を省略する構法について規定する。但、床下の土壌をコンクリートで覆う場合は、防除施工標準仕様書に基づいて土壌処理を行う。


2 対象とするしろありの種類

対象とするしろありの種類は、ヤマトシロアリとイエシロアリの2種類とする。


3 防蟻材料

本構法に使用する防蟻束は、協会登録の防蟻束とする。


4 薬剤

使用する薬剤は、協会で認定登録されたものとする。


5 薬剤による土壌処理を省略する個所

床下の地面が露地の場合、束石の周囲の土壌処理を省略することが出来る。この場合、基礎の周囲及び配管等の立ち上がり部分には薬剤による土壌処理を行う。


6 木材処理

木材処理は防除施工標準仕様書に基づいて行う。


7 防蟻束の施工方法

防蟻束の施工方法は施工マニュアルにより行う。


8 記録

シロアリ予防を行う者は、処理をした建築物の下記の記録を5年間保存する。

(1)建築物の名称、所有者、住所

(2)処理の年月日、担当者氏名

(3)建築物の平面図、予防処理の個所、防蟻束使用の個所

防蟻束は維持管理マニュアルによる継続的な点検を行う。


9 維持管理

防蟻束は維持管理マニュアルによる継続的な点検を行う。

 


 
IV−6−1 防蟻束施工マニュアル

1 防蟻束を取り付ける位置とその注意事項

防蟻板は防蟻束のターンバックル上部にあるワッシャーとナットとの間に挟み、しっかりと固定し、防蟻束とナットとの隙間を完全になくする。また、防蟻板と地面との間は出来るだけ距離を開けること。

2 防蟻束の施工方法

防蟻束の施工方法は次の点に注意すること。

(1)許容荷重以下で垂直になるように施工すること。

(2)900mm〜1000mmピッチ(縦横方向共)で配置すること。

(3)大引きの側面に釘または木ネジ3本(4.5×50mm)で固定する。

(4)束石の接触面をよく掃除し、コンクリート金属用ボンドを25g程度、塗布し押し付ける。

(5)コンクリート釘(#12×25)で完全に固定する。

(6)高さ調整は、手で中央ターンバックルを回転させ、ナットで固定する。また上下ボルトのはめ合いの長さは、等しくなるようにする。

(7)手締め後、工具で90°増締めをする。

(8)分解したり、改造したりしないこと。

 



 
IV−6−2 防蟻束維持管理マニュアル

 防蟻束は以下のマニュアルに従って維持管理を行う。

1 防蟻束の定期点検は、原則として1年、3年、5年、10年とし、その後は5年毎とする。


2 上記点検作業は、防蟻束の座板上の異常、防蟻板の異常、施工上の問題及びしろありの侵入等の有無を確認する。


3 異常が確認された場合は原因を除去する措置をするとともに防蟻束上部の大引き・根太並びに周囲の布基礎等の状況を確認する。


4 点検時にしろありの侵入が確認された場合は、原因を除去する適切な処理をする。


5 上記3のしろありの生息が確認された場合は、1年後に再度点検作業を実施し、必要に応じて適切な処置をする。


6 地震・洪水並びに床束に由来する異常事態が発生した場合は、必要に応じて点検を行う。


7 点検実施に際しては床下の見取り図を作成しておき、点検毎の防蟻束の異常の有無を記録しておく。


 
V 土壌処理の補足説明

1 ポリエチレンフィルムの敷設




2 帯状散布と面状散布

 
仕様書改訂履歴

昭和36年7月

・「しろあり防除処理仕様書」制定(全日本しろあり対策協議会)


昭和37年5月

・「しろあり防除処理仕様書」並びに同解説を発刊


昭和41年1月1日

・日本しろあり対策協会へ改組


昭和43年9月

・社団法人日本しろあり対策協会へ改組


昭和45年12月25日

・「しろあり防除処理仕様書」並びに同解説を「木造建築物しろあり防除処理標準仕様書」及び同解説に改訂


昭和48年10月

・「木造建築物しろあり防除処理標準仕様書」に加えて次の仕様書を制定

・「鉄筋コンクリート造・コンクリートブロック造建築物しろあり防除処理標準仕様書」制定

・「地下ケーブルしろあり防除処理標準仕様書」制定

・「建築物しろあり燻然処理標準仕様書」制定


昭和53年1月

・「木造建築物しろあり防除処理標準仕様書」及び同解説を改訂


昭和61年9月

・「防除施工基本大綱」制定

・「木造建築物しろあり防除処理標準仕様書」並びに「鉄筋コンクリート造・コンクリートブロック造築物しろあり防除処理標準仕様書」を改訂し、「新築木造建築物しろあり予防処理標準仕様書」と「既存木造建築物しろあり防除処理標準仕様書」を制定

・「地下ケーブルしろあり防除処理標準仕様書」廃止

・「建築物しろあり燻蒸処理標準仕様書」廃止


昭和62年8月

・「防除施工標準仕様書特別規定」制定


平成3年8月

・「新築の鉄筋コンクリート造・補強コンクリートブロック造・組積造建築物しろあり予防処理標準仕様書」制定


平成9年4月

・「防除施工基本大綱」改訂

・「新築木造建築物しろあり予防処理標準仕様書」、「既存木造建築物しろあり防除処理標準仕様書」、「新築の鉄筋コンクリート造・補強コンクリートブロック造・組積造建築物しろあり予防処理標準仕様書」、「防除施工標準仕様書特別 規定」を、「新築建築物しろあり予防処理標準仕様書」、「既存建築物しろあり防除処理標準仕様書」へ改訂


平成13年4月

・「粒剤による土壌処理法及び施工上の注意点」制定

・「防蟻束併用構法」制定


平成14年4月5日

・「維持管理型しろあり防除工法標準仕様書」制定


平成15年7月10日

・「防除施工基本大綱」改訂

・「新築建築物しろあり予防処理標準仕様書」改訂

・「既存建築物しろあり防除処理標準仕様書」改訂

・「維持管理型しろあり防除施工標準仕様書」改訂


平成17年9月28日

・製剤型による分類(表1)に「V 非水混合型」追加

・使用方法による分類(表2)に「固化−非散水混練型」および「固化−散水型」追加

・「帯状散布(図5:固化−非散水混練型)」および「帯状散布(図6:固化−散水型)」を追加


平成19年7月6日

・「新築建築物しろあり予防処理標準仕様書」改訂

木造処理の箇所、各項の文中より『全面』との表記を削除した。

同⑤項において浴室ユニットの場合、処理対象外である旨を明示した。

・「既存建築物しろあり防除処理標準仕様書」改訂

土壌処理の箇所で使用されている『土間コンクリート』を単に『コンクリート』とした。

 

平成20年9月19日

・「新築建築物しろあり防除処理標準仕様書」改訂

・「既存建築物しろあり防除処理標準仕様書」改訂


平成21年7月3日

・「防除施工基本大綱」改訂

・「新築建築物しろあり予防処理標準仕様書」改訂

・「維持管理型しろあり防除工法標準仕様書」改訂


 
仕様書委員会名簿

( 平成13・14年度 )  
(仕様書委員会)
委員長 
副委員長

委員





担当副会長
友 清 重 孝
中 島 正 夫
田 中 研 一
鈴 木 憲太郎
速 水   進
児 玉 純 一
志 澤 寿 保
宮 田 賢 三
南 山 和 也
今 村 民 良
(株)友清白蟻
関束学院大学工学部建築学科
(株)アイキ
独立行政法人森林総合研究所
武田薬品工業(株)
(資)宮崎病害虫防除コンサルタント
桜木コンサルタント
(株)日本ハウスクリニツク
関束白蟻防除(株)
(株)今村化学工業白蟻研究所名古屋支店

( 平成15・16年度 )
(仕様書委員会)
委員長
副委員長

委員








担当副会長
友 清 重 孝
鈴 木 憲太郎
田 中 研 一
飯 田 高 雄
石 井 孝 一
児 玉 純 一
志 澤 寿 保
士 井   正
中 島 正 夫
速 水   進 
廣 瀬 博 宣
南 山 和 也
今 村 民 良
(株)友清白蟻
独立行政法人森林総合研究所
(株)アイキ
滋賀環境衛生(株)
アジア(株)
(資)宮崎病害虫防除コンサルタント
桜木コンサルタント
大阪市立大学大学院生活科学研究科
関束学院大学工学部建築学科
日本エンバイロケミカルズ(株)
廣瀬産業(株)
関束白蟻防除(株)
(株)今村化学工業白蟻研究所名古屋支店

( 平成17・18年度 )
(仕様書・薬剤認定委員会)
委員長
副委員長


委員










担当副会長
榎   章 郎
飯 島 倫 明
鈴 木 憲太郎
友 清 重 孝
金 田 昌 博
金 城 一 彦
児 玉 純 一
鮫 島 一 彦
田 中 研 一
土 井   正
中 島 正 夫
速 水   進
南 山 和 也
宮 田 賢 三
吉 村   剛
吉 元 敏 郎
近畿大学農学部
東京農業大学地域環境科学部
独立行政法人森林総合研究所
(株)友清白蟻
(財)残留農薬研究所
琉球大学農学部
(資)宮崎病害虫防除コンサルタント
高知大学農学部
(株)アイキ
大阪市立大学大学院生活科学研究科
関東学院大学工学部建築学科
日本エンバイロケミカルズ(株)
関東白蟻防除(株)
(株)日本ハウスクリニック
京都大学生存圏研究所
ナギ産業(株)

( 平成19・20年度 )
(仕様書委員会)
委員長
副委員長

委員






担当副会長
土 井   正
児 玉 純 一
友 清 重 孝
榎   章 郎
桃 原 郁 夫
中 島 正 夫
速 水   進
廣 瀬 博 宣
南 山 和 也
宮 田 賢 三
田 中 研 一
大阪市立大学大学院生活科学研究科
(資)宮崎病害虫防除コンサルタント
(株)友清白蟻
近畿大学農学部
独立行政法人森林総合研究所
関東学院大学工学部建築学科
日本エンバイロケミカルズ(株)
廣瀬産業(株)
関東白蟻防除(株)
(株)日本ハウスクリニック
(株)アイキ

( 平成21・22年度 )
(仕様書委員会)
委員長
副委員長

委員









担当副会長
土 井   正
友 清 重 孝
南 山 和 也
國 田 正 忠
黒 田 正 人
田 辺 信 介
中 垣 匡 司
中 島 正 夫
西 川 加 禰
原 島 和 広
坂 部 芳 平
廣 瀬 博 宣
桃 原 郁 夫
田 中 研 一
大阪市立大学大学院生活科学研究科
(株)友清白蟻
関東白蟻防除(株)
近畿消毒(株)
(株)ハウスガード
愛媛大学
日本エンバイロケミカルズ(株)
関東学院大学
前・広島工業大学
(社)日本木造住宅産業協会
三井ホーム(株)
廣瀬産業(株)
(独)森林総合研究所
(株)アイキ

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