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静岡県文化財建造物の蟻害・腐朽検査を実施しました

トピックス|2017.07.21

2017年6月14日、沼津御用邸記念公園内建物に関して蟻害・腐朽検査が実施されました。本年は本事業開始より数えて10年となり、また、県協会40周年の節目にあたり、いつになく力の入ったイベントとなりました。

沼津市御用邸は、1969年(昭和44年)に沼津御用邸としての役割を終え、その後、沼津市に無償貸与され、昭和45年に「沼津御用邸記念公園」として開園した由緒ある建築群です。明治25年にその大正天皇(当時は皇太子)のご静養施設として建築され、その後、明治・大正・昭和を通じて皇族方がご静養された名残をとどめる外観・庭園・室内は、歴史的価値だけではなく、心に響く雰囲気が醸し出されており、すぐ近くに島郷・牛臥海岸をのぞみながら、松林に囲まれ、とても心の落ち着いた静かな空間となっています。

公園内には、西附属邸、東附属邸を中心として喫茶処などもあり、市民の憩いの場となっています。

当日は、県行政、市行政の文化財ご担当の方々、業界の学識、県協会員、また中部地区しろあり対策協会の岐阜、三重、薬剤メーカーからもご参加を頂き、総勢53名の陣容で園内建物の蟻害腐朽の検査が実施されました。県内外からご参加ご協力を頂いた皆様にはこの場を借りて御礼申し上げます。

検査の実施に関しては静岡新聞や、地元テレビ(SBS、静岡あさひテレビ等)で、国の名勝である施設を守る活動として取り上げられました。 

当日は朝10時に集合し、行政からのご挨拶を頂き、その後、山島県協会会長及び事務局の皆様から検査の目的、意義、そして検査の進め方などの説明を頂き、それぞれ決められた分担箇所の班にわかれて、検査が行われました。

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若干の打ち合わせののち、各班班長の指示のもと、検査分担箇所に散り、検査を行いました。なお、建物はもともと床下に入りやすい構造ではありませんでしたが、県協会の事前の施設側との打ち合わせと準備で、侵入箇所の場所は大工さんたちによってあけられており、スムースな点検作業ができるようになっていました。床下検査ご担当の方々は、非常に助かったと聞いております。

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 45検査中に記録要の箇所は、マップ上でどこなのか、また、写真番号を必ず写真内に収めることで、報告書がよりわかりやすくなるように工夫されています。10回を数える検査事業の中で培われたノウハウです。

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検査終了後は、各班で検査を行った結果を報告し、現況に関する概況が取りまとめられました。また参加された行政、学識の方々からの講評を頂きました。

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検査結果は、県対策協会事務局で取りまとめられ、県及び市に報告がなされます。明治日本建築ということで、シロアリ被害は相当あるのでは?という事前の予想もありましたが、現在進行中の被害は無かった模様です。しかし、木造建築であるがゆえ、シロアリ被害痕は、散見され、腐朽の進んでいる箇所もありました。建物全体としては維持管理がキチンとされており、不定期ながらも修繕もされている様子でした。床下木部の含水率も、一部を除いて総じて低めであり、床下の環境は万全ではないものの、先人の建築の知恵と工夫を感じさせられました。

県協会では10回を迎えた事業ですが、今後も本事業で文化財の蟻害・腐朽検査及び必要な場合には積極的に防除提案を行っていきたいと考えてられています。

広報委員会からのお知らせ

トピックス|2017.05.08

文化財等蟻害・腐朽調査事業(沼津御用邸)

 

(公社)日本しろあり対策協会は連携団体と協力して、文化財等蟻害・腐朽調査事業を行っています。その一つ(一社)中部地区しろあり対策協会静岡県支部(静岡県しろあり対策協会)が、協会発足40周年を迎えました。これを記念して、第10回目の文化財蟻害・腐朽調査を記念事業とし、静岡県沼津市にある沼津御用邸の調査を行うことになりました。御用邸は由緒ある国名勝指定沼津御用邸記念公園内にあります。行政の支援をいただき、県内外を含めた会員及び他団体のご協力と併せ、対象建築物内外の蟻害・腐朽を調査します。

 

日時:平成29年6月14日(水)10:00~15:30

対象:沼津市御用邸記念公園(国名勝指定)

静岡県文化財建造物の蟻害・腐朽検査を実施しました

トピックス|2014.04.10

 静岡県に位置する駿河湾を見下ろす久能山東照宮は徳川家康公が祭られており、
創建されてから約400年を迎える国の重要文化財です。

 

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 4月8日、公益社団法人日本しろあり対策協会、(一社)中部地区しろあり対策協会
静岡県支部(静岡県しろあり対策協会)は、その久能山東照宮と併せいずれも国・県の
文化財である須山浅間神社、龍華院、三熊野神社、赤山神社、旧和泉屋における、
蟻害・腐朽検査を一斉に実施しました。
 久能山東照宮では、本殿・石の間・拝殿等を中心に計4エリアをチーム編成し、シロ
アリ被害の有無や腐朽の度合い、木部の含水率等を調べ、検証を行いました。
 検査には、県、市の文化財担当者をはじめ、大阪市立大学、森林総合研究所、薬剤
メーカー、県内外の会員が参加し、各文化財併せて総勢約60名が検査に携わりました。
 検査の結果、全ての文化財に大きな被害、問題はありませんでしたが、細部において
は対策も必要であるという結果が得られました。

 

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 貴重なもの、大切なものを維持するためには時間と労力をかけて検査・管理する必要
があります。その成果を綿々と引き継ぐことが文化財を後世に残す意義のあるものにす
るでしょう。その一翼を担うしろあり防除施工士の専門力が十分に発揮されていました。

 

文化財建造物等の蟻害・腐朽検査を実施しました<東北・北海道エリア>

トピックス|2013.10.24

9月3日から9日にかけて、以下の文化財の蟻害・腐朽検査を実施いたしました。

1.毛越寺 高舘義経堂
http://www.motsuji.or.jp/(毛越寺ホームページ)


毛越寺 高舘義経堂


外部の湿度・温度の測定

2.中尊寺 経堂
http://www.chusonji.or.jp/(中尊寺ホームページ)


中尊寺 経堂


柱の含水率測定

3.旧高橋家 主屋

旧高橋家 主屋


目視検査

 

世界遺産登録により、世界的に知名度の上がった平泉エリアは平日でも参拝客が多く見受けられました。
中尊寺経堂の調査においては参拝客に配慮するため、ご担当者様と調整しながら
参拝客が途切れるタイミングを見計らい、ライトを消し、目に触れないよう調査いたしました。

羽衣の松のイエシロアリ被害

トピックス|2013.07.09

富士山世界遺産の構成資産である三保の松原(静岡市清水区)の先代「羽衣の松」が枯死し、倒木の危険もあるため7月3日、伐採されました。

伐採木を観察すると、枯死の原因は寿命であるとしてもシロアリの被害がそのひとつの要因になっていたことがわかります。

折しも陸前高田の奇跡の一本松の公開日に当たり、対比して全国に報道されました。

 


伐採前の「羽衣の松」

 


伐採中の様子

 


イエシロアリの被害

 


上部の枝にも被害が見られる

 


伐採終了後

文化財建造物等の蟻害・腐朽検査を実施しました<中部エリア>

トピックス|2013.06.28

6月4日、本会の文化財建造物の蟻害・腐朽検査事業として、樋代官植松屋住宅(富士市指定有形文化財)をはじめ静岡県内16ヶ所の蟻害・腐朽検査を実施しました。

登録施工業者会員20社46名のほか、本会副会長の土井 正(大阪市立大学)をはじめ外部からも6名が集まり、建物外部および床下の調査を行いました。人が入れない箇所はロボットを駆使して撮影を行い、これら検査の模様は当日のNHKでも放映いただきました。

文化財建造物等の蟻害・腐朽検査事業の募集については、過去のお知らせをご確認ください。


検査実施前のミーティング


樋代官長屋門の外部検査


入れる部分は目視検査を行いました


入れない部分を撮影するロボット

 

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