ブックタイトルagreeable 第16号(平成22年10月号)

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概要

agreeable 第16号(平成22年10月号)

7 Agreeable 2010/10会員の皆様。まれに見る猛暑の中、防除作業において大変な季節をお過ごしになったと思います。床下や小屋裏環境に至っては、更に体感温度の高い場所であり、日々の体調管理とともにご健康に留意されますようお願い申し上げます。さて、去る2009年11月、協会として始めてジャパンホームショーに出展致しましたのは皆様にご報告いたしました。詳細に関しましては、既にagreeable13号でご報告しております。ブースに立ち寄られた方や、セミナー参加者のアンケート調査によると半数以上の方々に、協会の存在や事業のあらましに関してご理解を頂いている結果でした。これは皆様方の長年にわたるご尽力によるものであり、この場を借りて御礼申し上げます。一方、防除の必要性やシロアリ被害の理解をどうか? という点では、建築業界の方々や一般の方々とお話すると、いまだに考え方のギャップに戸惑う場面が少なくありません。今後も、そのような方々を対象にシロアリ防除のより一層のご理解を得るためにも、協会として、このような防除業アピールの場を積極的に利用していく所存です。ジャパンホームショーは、住まいの建材・部材・設備に関する専門展示会です。ライフスタイルの多様化、新しい需要世代の建築に対するこだわり、長期優良住宅のコンセプト下での構造躯体の長寿命化、リフォーム市場の拡大等、様々な市場の変遷の中で、建築業界も変わりつつあります。同時に生物劣化に関しては、長期的な視野にたった場合、必須の懸案事項となります。新築時もしかり、既築の場合のリフォーム時もしかり…です。えてして地味であり、なかなか表舞台に立たないシロアリ防除ですが、縁の下の力持ち(文字通り!)としての役割はますます重要性を増してくると考えます。このような背景の下、今回、協会として目指している出展内容は以下のとおりです。ブース展示に関して1.前回のショーでは生きたシロアリの蟻道モデルを展示しました。今回はこれを発展させて、ブース訪問者(主に建築系)の方々がより直感的に建物へのシロアリの侵入や被害を想像できるようなものにしたいと考えております。可能ならば、前回の二次元の蟻道パネルに、立体的な建物ミニチュアを追加して、地下シロアリが建物へ侵入していく生物である点を表現できればと考えております。また、その模型の周囲に被害材を配置することで、更にシロアリ被害が簡単にイメージできればと期待しています。2.前回十数枚のパネルを使用して、協会紹介やシロアリの生態、防除の必要性等を展示致しました。今回はそれらに加えて、よりわかりやすいシロアリ防除方法の解説パネルを用意するつもりです。また、これからの時代においては必須の項目である環境やエコロジーに対するシロアリ防除の位置づけを何らかの形で示したいと考えております。これは当協会に限らず、化学物質を取り扱う業界総てが取り組んでいるテーマです。特に住空間に隣接した床下等に一定量の化学物質を投入する手法をとっている点では、人畜への影響や、地球環境保全の点からも避けて通れない大きなテーマであり、協会内や専門家だけがわかっている状況から、より透明性を持って社会に発信していくことが重要なのではないかと考えております。3.大変、ユニークで新しい取り組みであった、シロアリポスターコンクールでの入賞者の作品を展示します。講演に関して1.前回のセミナーではカンザイシロアリに関する議題を京都大学:吉村先生と関東白蟻防除:南山様が講演を行いました。今回はセミナー枠は一つとなり、大阪市立大学の土井先生に「木造地震防災における防蟻・防腐施工の意義」というテーマで講演を行って頂く予定です。長期優良住宅を考える上では、当然避けて通れない生物劣化対策に直結するテーマです。住宅の空気環境や初期の部材強度を高めることは、住宅技術や、もちろん予防処理で解決できますが、その後の生物劣化に関しては、相手のあることであり、一定の繁殖可能環境が整ったり、予防処理が減衰したのちに目に見えないところで進行する劣化は誰にもコントロールできません。以上、現在、広報・普及委員会ワーキンググループで検討中事項ではありますが、私どもの目指す出展方向性ということで紹介させて頂きました。今回は前回と違い、全国大会とも日程は重なっておりませんので、近隣の方は、ぜひショーにお越しいただき、ご覧になっていただければ幸いです。第32回ジャパンホームショー出展に際して広報・普及委員会委員大 嶽 譲 治