ブックタイトルagreeable 第22号(平成24年4月号)

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概要

agreeable 第22号(平成24年4月号)

 4月のある暖かな日、柴田さんの奥さんは午前中の家事を終え、庭に咲いたマロニエの白い花を眺めていると突然、黒っぽい小さな虫の大群が寄ってきました。昨日までは雨降りで今日はこの陽気なので、何かの虫の大量発生かと思いましたが、そのうちどこかへ消えたので、それ以上は気にも留めませんでした。 1週間後、ふと目にした新聞の折り込みにシロアリ業者のチラシがありました。「今は羽アリが飛ぶ時期でシロアリの被害にご注意」とありました。先週、庭先で見たのを思い出し心配になった柴田さんは、帰宅した御主人に話したところ、1度知り合いの工務店にでも聞いてみようかと言っています。一方で、柴田さんはインターネットを使いシロアリについて調べることにしました。これまで、近所でシロアリの話など聞いたこともなく、知識も全くありません。調べていくとシロアリは身近にいる生き物で、築20年の現在の家にはシロアリが住み付く条件が十分にありそうでした。御主人が知り合いの専門の業者に聴いてきた話では、それはシロアリの羽アリかもしれないとのこと、そして一度家を見に来てくれることになりました。 次の土曜日、専門業者の方が一人で見えたので、その羽アリが飛んでいた状況などを話しました。業者の方は家の基礎土台周辺などを見て回ったあと、懐中電灯、カメラ、ドライバーなどを持って床下に入り、20分ほどで点検を終え、中の状況を説明してくれました。説明によると、いまのところシロアリの被害は見当たらず、床下の換気なども問題ないといいます。しかし、羽アリが出たということは、今後、建物にも被害が出る可能性があり、予防の工事をしておいた方が良い、飛んでいたのはヤマトシロアリの羽アリではないかということでした。工事をする場合は連絡を下さいと、工事の見積書と名刺を置いて帰りました。 それから1カ月が経ちました。業者からは工事を勧める電話や再訪問など営業活動は一切ありません。 しかし、逆にこのことに好感を持った柴田さんは、この業者に工事をお願いすることにしたのです。 午前10時、作業服を着た男性が2名、トラックに乗ってきました。一人は先日調査に来てくれた人でした。もう一人をしろあり防除施工士といって紹介したあと、これからの工事の手順や内容について説明がありました。床下へ入る場所をもう一度確認し、使用する薬の名前と性質、散布の仕方、そして人間やペット、植木などには害がないシロアリか?シロアリが出た!? 柴田さんのシロアリ体験 ?羽アリ?工事の当日19 agreeable No.22 april 2012/4