ブックタイトルagreeable 第23号(平成24年7月号)

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概要

agreeable 第23号(平成24年7月号)

登場人物:    亜利先生、史郎君、上司、同僚、顧客Ⅰ.「コンプライアンス」という言葉をよく聞くようになったと思いませんか?あなたは「コンプライアンス」の意味を説明できますか。亜利先生:    史郎君は勤め先の部署の中での「コンプライアンス」問題について考えたことがありますか。史郎: そもそも「コンプライアンス」って何ですか?辞書には「応諾・追従・迎合性」って書いてあるけど。先生: 「コンプライアンス」は法令遵守だけでなく、社会の常識や会社の規程・作業標準を遵守することも含まれているのよ。史郎: でも、法律とか常識とか社内規程、標準って、そもそも守るのが当然なものばかりじゃないの。先生: その通りよ、でも当り前なことが出来ていなくて企業の不祥事が続いているのじゃないかしら。不祥事ひとつで会社が消えてしまう時代なのよ!ルール違反と知りながらも「これくらいなら許されるだろう」とか「今までも大丈夫だったから」と思ってやったことが、実は「社会の常識」からかけ離れていて世間から厳しく制裁されることもあるのよ。史郎: 悪意はないんだけどね。先生: だから、会社は、こうした問題行動を会社存続にかかわるリスクと捉えるようになってきた訳。だけどこうした問題行動は暗黙の了解とされてきたものが多いから、問題だとは気が付きにくいのよ。史郎: それは大変だ。社員一丸となった草の根運動が必要なんじゃないの。先生: 鋭いですね!!トップダウンでの「コンプライアンス」体制推進だけでなく、社員全体の意識改革が一番大切なことなのよ。史郎: 「コンプライアンス」っていうのは会社の経営トップが考える問題だと思っていたけど、実は社員みんなの問題だったんだな。先生: 最近は企業の「コンプライアンス」状態を取引の判断材料に使ったり「企業の社会的責任(CSR)」のひとつの要素として「コンプライアンス」を投資判断の材料に使ったりする動きが進んで来たこともあって「コンプライアンス」は会社の利益に欠かせないものになりつつあることも知っておいた方が良いわね。史郎: 先生どうもありがとう!Ⅱ.社内ルールを見直そう。 「企業行動基準」「社員のための行動手引き」「各組織が定めるルール・内規」に従って行動することが大切です。顧客: いやー今日は楽しかった。どうもありがとうございました。史郎: これからもう一軒行きましょうよ。お楽しみはこれからですよー。先生: 今夜も接待お疲れ様。でも三次会に行くのは内規で禁止されていたりしないかしら?史郎: だいじょーぶう。どうせウチの部は接待ルールなんてないんだから。今夜はぼくがルールブックだ!先生: 接待自体は悪い事ではないけど、過剰な接待は問題となるわね。でも、過剰かどうかって、どうやって判断するのかしら?史郎: 上司の顔色かな…?先生: そんな説明では、第三者は理解できないわよ。例えば監査で説明を求められたらどう説明するのかしら?史郎: 何か判断基準があれば説明できるんだけどなァー。先生: 社内規程も各部署での内規も、社員の行動として「しなければならないこと」や「してはいけないこと」を示すものなのよ。接待のルールは必ずしも必要なものとは限らないかもしれないけれど、あれば問題を未然に防いでくれるというものなの。史郎: なんだかリスクマネジメントの話みたいだな。先生: そうね。社内ルールを作ること自体がリスクマネジメントの一環とも言えるわね。以下次号13 agreeable No.23 july 2012/7