ブックタイトルしろありNo.151

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しろありNo.151

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概要

しろありNo.151

ができる。効率の良い形状従来の円筒タイプから扁平なタイプに改良することで,建物壁面への密着度を高めると共に,シロアリの到達頻度を高めた。他の虫や水が侵入しにくい構造ベイトチューブからブロックフードへのシロアリ侵入口を薄い発泡樹脂シートで被覆することで,クロアリやナメクジ,あるいは水分の浸入を極力抑えた。クロアリの侵入はシロアリの接近を阻害し,水分の浸入は,ブロックフードの腐敗原因となる。いたずら防止キー容器は専用のキーによってのみフタを開けることができる構造になっている。シロアリの接近判定がスピーディーで簡単専用キーでフタを開け,モニタリンググラス越しにステージを観察するだけでシロアリの接近が簡単に観察できる。従来のように,内部の誘蟻餌材を取り出す手間が不要である。効率的な 槽構造槽構造にすることで,シロアリを槽から槽に移動させ,その状況を観察することで,シロアリの接近確認を容易にした。また,予め第 槽に毒餌を設置しておけば,シロアリが第 槽の餌を十分に摂取し,安心して第 槽の毒餌を摂取させることで,ベイティング効果を高めた。モニタリング試験大阪市立大学での試験大阪市立大学生活科学部の土井正准教授のご指導のもとで試験を実施した。設置場所設置場所の概略を図 に示した。設置は大阪市立大学環境科学部の校舎周辺とし,つのゾーンに分けて行った。ゾーン 比較的大きなサクラ,プラタナスなどの樹木の植栽がある場所で,土壌表面には落ち葉が散在している。ゾーン 一般道路に面し,ウバメガシの垣根となっている。ゾーン ブロックに隣接した部分で,植栽や木杭の根元の所々にシロアリによると思われる被害が確認された。植え込み部分の幅は ブロックより広いゾーン ロの字型になった校舎に囲まれた中庭部分で,築山や並木など比較的植栽の多いブロックである。ゾーン 校舎の前栽部分で,サツキなどの植栽がある場所。試験方法ゾーンごとに,約 間隔で穴を穿ち,そこにターマセンサーを設置した。設置個数は以下の通りとし,全部で 台とした。ゾーン 台ソーン 台ゾーン 台ゾーン 台ゾーン 台設置は 年 月 日に行った。観察は,最初は ヶ月ごとに 回,次に 年後,最後は 年 月 日と計 回行った。観察は容器上面のソイルカバーを空け,モニタリングカバー越しにステージの食害状況を確認することで行った。ただし,最後の観察においてはターマセンサーを完全に掘り出し,モニタリンググラス,ステージを取外して内部の状況まで観察した。観察途中で,著しい食害が確認された場合は,新しいフードブロックに取替えた。結果および考察観察の結果の一例を表 に,また試験の状況を写真 に示した。表 は,最終観察時時点( 年 月 日)におけるターマセンサーへのシロアリの接近状況をヒット率として示した。結果から明らかなように,全ゾーン平均で %と( )図 大阪市立大学生活科学部とターマセンサー設置位置