ブックタイトルしろありNo.152

ページ
26/66

このページは しろありNo.152 の電子ブックに掲載されている26ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

しろありNo.152

ブックを読む

Flash版でブックを開く

概要

しろありNo.152

こけしから年後にクロトラカミキリが出てきた)。年以上もこけしから黄色い粉を出している)。こけし(遠刈田系八寸)から年で出てきた)。こけし(弥次郎系一尺)から年で出てきた)。カエデの置物から年後に出てきた。建築後年経過したアカマツ梁材より,成虫脱出,幼虫確認。福岡県山田市のいわゆる山田弾薬庫のアカマツ材で作った地下倉庫からクロトラカミキリが出てきた。しかし,これがいつ作られたかは分からなかった。正確な年数は忘れたが,徳島県で新築家屋の梁材がクロトラカミキリの加害を受け,裁判沙汰になったケースがあった。この裁判で筆者はクロトラカミキリの専門家として,証人喚問を受け,あまりいい思いをしていない。日本のカミキリムシで最も寿命の変化の著しいものであり,マツの梁材に入った場合,幼虫期間が長くなるため,今でも,裁判にまで持ち込まれるケースは少なくない。成虫の形態体長。体は太く短く,上翅端は斜めに裁断され,外角はとがらず丸いか角ばる。前胸背板の刻紋は大きく,上翅基部の字紋は,後端は前方に伸びて肩紋に達する。背面の微毛の色は黄白色から淡黄色,白色から黄白色,灰白色と南から北へと変化する。生態成虫は夏期後半から秋期はじめに出現し,昼光性で伐採木上や花上で見かけることが多い。産卵は樹皮付き丸太に行う。幼虫期間は上記のように条件により長くなる。食樹カラマツ,アカマツ,スギ,モウソウチク,マダケ,ドロヤナギ,クルミ類,シラカンバ,ブナ,ミズナラ,コナラ,クヌギ,クリ,ケヤキ,エノキ,サクラ類,ニセアカシア,ミカン類,キブシ),ミズキ,イタヤカエデ)分布北海道,利尻島,奥尻島,本州,伊豆諸島(新島),飛島,粟島,佐渡。隠岐諸島,四国,九州,対馬。エグリトラカミキリ( )(写真)被害例こけし(鳴子産一尺)から年で出てきた)。成虫の形態体長。体はややずんぐりしている。淡黄色から灰白色の微毛に被われ,黒色紋をもつ。前胸背板はやや縦長,背面中央に不明瞭な黒色大紋,その側方の小紋をもち,大紋と融合する場合がある。基部後方の字紋は後端が前方に強く伸びることはない。上翅端外角は鋭くとがる。生態成虫は月に出現し,日本全国どこでも,普通に見られる。成虫は昼光性で伐採木や花上に集まる。産卵は樹皮付きの枯れ枝,枯木に行う。幼虫期間は極端に長くなることはない。食樹マダケ,ヤナギ類,ノグルミ,サワグルミ,イヌシデ,アカシデ,ヨグソミネバリ,ケヤマハンノキ,コバノヤマハンノキ,ハンノキ,ブナ,アカガシ,ツクバネガシ,シラカシ,アラカシ,ウラジロガシ,ウバメガシ,ミズナラ,コナラ,アベマキ,クヌギ,クリ,ツブラジイ,スダジイ,ケヤキ,エゾエノキ,ムクノキ,ヤマグワ,イチジク,イヌビワ,カツラ,クスノキ,タブノキ,ゴトウヅル,ヤマザクラ,モリシマアカシア,ネムノキ,フジ,ニセアカシア,カラスザンショウ,ヒロハノキハダ,ミカン類,アカメガシワ,ナンキンハゼ,ヤマハゼ,ヌルデ,ツルウメモドキ,イタヤカエデ,テツカエデ,チドリノキ,カエデ類,ヤマブドウ,ブドウ,シナノキ,ヤブツバキ,( )写真エグリトラカミキリ