ブックタイトルしろありNo.153

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しろありNo.153

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概要

しろありNo.153

く低減することが出来た。しかし,前述の通り,空洞が出来た為に問題が発生した。それは空洞部に水と一緒に土砂が流れ込むことである。餌を投与するときに土砂を容器から取り除くと言う行為がシロアリに大きな刺激を与えるということである。しかも,土砂が入り込むと餌木が腐朽する。この問題解決は容器の防水機能をどうするかという課題である。アゴラトラップの防水機能防水性を持たせる為に容器それ自体を水の浸入がしにくい構造とした。とは言え,容器の側壁にはシロアリが容器内と行き来する為の通路となる孔がたくさん空いている。そこで,容器の内壁に設置する餌でその孔を塞いで防水機能を持たせることに成功した。この容器の名称をアゴラトラップと命名した(図)。アゴラとはギリシャ語で人が集まるという意味である。防水機能を持たせる一例としてアゴラトラップに採用したのが,容器の内壁に沿って隙間無く餌木(図, )を配置することで水の浸入を防ぐ方法である。シロアリは水の浸入阻止の目的で容器の内壁に設置した餌木の障壁を喫食して容器内部に入ってくることが出来る。幸いなことに,シロアリは蟻土で空隙を埋めてくれるので,シロアリが餌木を喫食した後も,防水機能を保持できる。餌木によって防水機能を持たせるには,短冊形餌木枚の横幅寸法は精密にカットされていなければならない。この技に活躍して頂いたのが建具職人の方である。何故なら, 枚の短冊形餌木の横幅の寸法が僅かに違うと梅雨時期には収まりが付かなくなり,巾を少なくすると隙間から水が浸入するからである。その微妙な寸法に成功するには年間を要しました。そして,隙間のない餌木は水と一緒に浸入( )図セントリコン・システムシングルステーション図セントリコン・システムダブルステーション図エクステラベイト工法図餌木図アゴラトラップ