ブックタイトルしろありNo.154

ページ
4/56

このページは しろありNo.154 の電子ブックに掲載されている4ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

しろありNo.154

ブックを読む

Flash版でブックを開く

概要

しろありNo.154

( )しろあり年月はじめに環境省が長年実施している海洋環境モニタリング調査の最近の報告)によると,わが国周辺海域にホットスポット(有害物質の特定汚染海域)が存在することが指摘されている。紀伊水道周辺海域では数千メートルの海底質から高濃度の(ポリ塩化ビフェミール)が検出され, 年頃から近年まで継続的な負荷があったことを示す調査結果も得られている。さらに,紀伊・四国沖の廃棄物等海洋投入処分海域では底質から高濃度のブチルスズおよびフェニルスズ化合物が,また日本海西部の投入処分海域でも高濃度のブチルスズ化合物が検出されている。有害物質による海洋汚染は産業革命以来顕在化し,ホットスポットの存在や生物の大量へい死などその広域化と影響を示唆する事件が今なお世界の海域で発生している)。化学物質の中でヒトや生態系にとって厄介なものは,毒性が強く,生体内に容易に進入し,そこに長期間とどまる物質であろう。こうした性質を持つ化学物質の代表に, やダイオキシン類( ,)など残留性有機汚染物質()と呼ばれる生物蓄積性の有害物質があり, 世紀中盤以降大きな社会的関心を集めてきた。国連環境計画( )は, 年月にスウェーデンのストックホルムで締約国会議を開催して長距離移動性や環境残留性の高いを対象に削減や廃絶に向けた国際条約残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約( 条約)の締結を提案し, 年月日に発効した。現在条約に登録されているは,アルドリン,エンドリン,ヘプタクロル,ディルドリン, ,クロルデン,トキサフェン,マイレックス(殺虫剤),,ヘキサクロロベンゼン(工業用材料), ,(非意図的生成物質)の物質(群)で,これらの製造・使用・輸出入の規制,非意図的生成の削減,廃棄物の適正管理等が締約されている。かってシロアリ駆除剤として多用されたクロルデンもの仲間として登録され,その生産と利用は国報文残留性有機汚染物質による環境汚染の動向田辺信介DDTPCBsPCDDsPCDFsHCB?????????? ????????????????????????????????????????????????????????????????????PBDEsHBCDs図および代表的な候補物質の化学構造