ブックタイトルしろありNo.155

ページ
46/52

このページは しろありNo.155 の電子ブックに掲載されている46ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

しろありNo.155

ブックを読む

Flash版でブックを開く

概要

しろありNo.155

( 43 )推定条件1) 11月から3月までの冬季は,女王は産卵しないこととする。2) 基本月を6月とし,6月の若職蟻は,年間増加数の40% 程度とする。3) 2年目の総数を8万匹,3年目を20万匹,4年目を40万匹とする。9. ベイトボックス枠木の食害などについて① 枠木の加害状況 若職蟻は柔らかい木材を加害し,その場所で成育する。ベイトボックスへ移動しても,その習性で枠木(蒸煮木材)を加害する。 2,3年の若い小さい営巣は,若職蟻が職蟻の半数を占めており,若職蟻もボックス設置直後からボックス内に入る。若職蟻は枠木を加害し,水分をベイト剤から摂取する。(ベイト剤は水を65% 程度含有している) 一方,4年以上の大きな営巣は,当初ベイト剤のみが喫食され,枠木の食害は少ない。ベイトの喫食量が落ちた末期に枠木が食害される。ボックス設置直後は,老職蟻がベイト剤を喫食し,駆除末期に若職蟻がボックスへ移動し枠木を食害する。② 枠木への職蟻集積 老職蟻は営巣とボックスを頻繁に往復しており,3週目から営巣で衰弱死が始まる。 枠木に集まった職蟻は体長が小さく,若職蟻が多い。蓋をとっても逃げることなく留まっている。若職蟻は水分を摂取するため,水を含有したベイト剤を摂取しており,ベイト剤の有効成分により衰弱し逃避できない。シロアリが逃避しない行動は,ベイト末期の症状で,若職蟻も2週間程度で衰弱死する。10. 対   応① 営巣の年数推定 調査時に営巣年数を推定する。居住者からの聞き取り,被害状況から羽アリの発生を確認する。羽アリの発生が確認できた場合,4年以上の営巣と判断する。羽アリの発生がなくても,被害が大きく,構造材が加害されている場合は,4年以上の営巣とす表4 イエシロアリ営巣初期の階級分布モデル図1 イエシロアリの階級分化概念図年数総数老職蟻若職蟻割合半年2,000 2,000 01 年 10,000 2,000 8,000 80%1 年半 30,000 30,000 02 年 80,000 30,000 50,000 63%2 年半 120,000 120,000 03 年 200,000 120,000 80,000 40%3 年半 300,000 300,000 04 年 400,000 300,000 100,000 25%