ブックタイトルしろありNo.156

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しろありNo.156

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しろありNo.156

( 22 )8)。しかし,これらの分泌物が防衛においてどのような役割を果たしているかは,はっきりとはわかっていない。揮発性成分は敵に対して忌避的な効果があり,粘着性の成分は敵を動けなくさせるのに効果があるなどと考えられている15)。また額腺分泌物は,捕食者にとって苦み(毒)成分として働いて図8 パラフィン切片によるヤマトシロアリとイエシロアリの兵隊の断面。Reticulitermes 属(ヤマトシロアリ:上)の兵隊の額腺貯蔵嚢(R)は頭部から胸部に限定している。Coptotermes 属(イエシロアリ:下)では,額腺貯蔵嚢(R)は腹部全体にまで広がっている。写真の右側が頭部。スケールバーは0.5㎜。図7 走査型電子顕微鏡によるミゾガシラシロアリ科の兵隊頭部。Reticulitermes 属(ヤマトシロアリ:左)もCoptotermes 属(イエシロアリ:右)も,分泌物を放出するための孔(額腺孔:矢印)が開いている。両属とも鋭い大顎を持っている。ヤマトシロアリでは,額腺孔から前方に分泌物を流すための溝が見える。スケールバーは1㎜。