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しろありNo.157

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しろありNo.157

( 20 )昭和59年11月16日 13時30分~参議院議員会館 1階会議室中野議員建設省,厚生省,環境庁,農林水産省(元林野庁),通産省,労働省吉野,酒徳,友清、瀬倉,有賀,橋本,木下(業界)石沢(白対協)消費者団体約10名中野議員:本日は各省庁を一堂に会したレクチャーである。クロルデンの影響による制限は業者には両刃の剣である。行政の実情を知りたい。消費者として国民生活に及ぼす影響について知ってもらいたい。 元々関西から西はシロアリの発生が多いが現在は東北にまで及んでいる。シロアリの防除剤としては現在クロルデンが主流を占めている。 クロルデンは家庭用防虫剤には使用,輸入が禁止されているが,シロアリには使っている。 そして業者に国の許可などは全くなく矛盾している。 通産省へ問うがクロルデンの輸入状況はどうか?通産省:米国からの輸入は1社であり昭和58年の輸入量は1,900トンである。中野議員:クロルデンの国内での生産は禁止されているか。通産省:禁止していない。厚生省:昭和46年の薬事法で医薬品としての殺虫剤は中止している。即ち病気の治療,予防,衛生害虫の防除には使用できないと言うことで,クロルデンは有機塩素系であり代替品としてピレスリン系が開発され即効性で効くので,BHC,DDT は環境に影響があり中止した。輸入量は即国内消費量である。中野議員:業者の数の実態はつかんでいるか。通産省:知りません。中野議員:シロアリ防除は誰でも出来るしアルバイトでもやっている例がある。暴力団が関与している例も聞いている。 通産省としてクロルデンの用途についての指示があるか。通産省:それはない。シロアリ用とあるのみである。中野議員:厚生省はクロルデンを劇物に指定したがその経緯はどうか。厚生省:クロルデンは有機塩素系であり相対的毒性は低く,諸外国でも他の塩素系殺虫剤を禁止してもクロルデンは残っている。 従来クロルデンはLD50が㎎ /㎏よりオーバーする数値であったがその後問題生起したので再度テストすると300を切る例もあるので劇物に指定した。中野議員:劇物の指定に対して労働省,建設省,環境庁は何か対応したか。建設省:白対協に対して取り扱いの注意をしている。中野議員:アウトサイダーはインサイダーの3倍強もいるが…厚生省:官報に載せるとともに都道府県に通知して末端の指導を依頼した。中野議員:官報は一般的に読まれていない。厚生省は指導しているとしても会員の3倍強がいる。アウトサイダーは垂れ流しをやっている。クロルデンは10 ~ 15年の残効性がある。厚生省:その通りです。中野議員:東京湾のクロルデンが毎日新聞に出た。環境庁としてはどうか。環境庁:保健調査室で全国42カ所を調査した結果有り。東京湾と同じ程度が57年の調査結果から,魚・貝類(特にイガイ)・鶏などの生物モニタリングをしようとしている。 58年度は全国の湾・琵琶湖など代表的なところを選んで調査を行い来月中旬頃に公表される。 調査をする化学物質は特定化学物質およびそれ以外の物でクロルデンは57年の結果から調査した。中野議員:DDT・BHC は人体にどのような被害があるのか。厚生省:46年の医薬品の禁止は環境汚染するであろうなどで相対的に中止させた。 ディルドリンはシロアリ用としてのもので厚生省はその立場でない。 ディルドリンは毒性が強く56年に化審法で特定化学物質に指定し,開放系での使用が出来なくなった。 当時クロルデンは毒性上強くないので現在に至っている。中野議員:野放し状態は出来ない。将来が恐ろしい。 シロアリ防除の主務官庁はどこか。建設省:木造住宅の保存対策上は主務であるが毒性はそうでない。中野議員:使用場面では主務であるが利用場面ではそうでないということですね。 建物も大切ですが人間も大切です。 農水省はCCA にはヒ素を使っているが環境庁は知って