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しろありNo.157

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しろありNo.157

( 36 )2.5 抽出物を塗布した木片での試験 木片(2×5×10㎝)にセンダンとモロコシソウの混合抽出液を塗布した木片と無処理の木片を容器に入れ,イエシロアリを投入し,無処理及び塗布木片へのイエシロアリの食害状態を観察した。3. 結果と考察 センダン,モロコシソウ,ヨモギ,トウガラシ,リュウキュウアイ,イジュの各部位のメタノール抽出物のろ紙による生物試験の結果を図1~4に示した。 センダンは1倍量,5倍量,10倍量と全滅し,最も添加量の少ない1倍量でも11日間で全滅し,添加量の増加とともに全滅する日数が小さくなった。 モロコシソウのろ紙試験の結果を図2に示した。 モロコシソウもセンダンと同様に濃度に依存して活性は増加し,1倍量,5倍量で10日,9日でシロアリが全滅するが,10倍量ではセンダンより大きな活性がみられ,4日間でシロアリが全滅した。モロコシソウを室内で乾燥した葉そのものは14日間で生存率が20%で活性はみられるが,メタノール抽出物より活性が劣った。 イジュ,ヨモギのろ紙試験の結果を図3に示した。イジュの樹皮1倍量は14日間でも全滅しませんが5倍量では6日で全滅した。また,ヨモギは1倍量,5倍量とも5,6日で全滅した。 また,トウガラシ抽出物は活性がみられたが,使用時に目や鼻等への刺激臭があったためこれ以上の検討は行わなかった。 活性の見られたセンダンの抽出物とモロコシソウを混合することにより活性が増加することが期待されたのでそれぞれを混合して実験を行った。その結写真11 ヨモギのろ紙試験 上がコントロール(無処理)で,左が1倍量,右が5倍量を含浸させたろ紙図1 センダン抽出物の殺蟻活性図2 モロコシソウ抽出物の殺蟻活性図3 イジュ,ヨモギ抽出物の殺蟻活性