ブックタイトルしろありNo.160

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しろありNo.160

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概要

しろありNo.160

4 T e r m i t e J o u r n a l 2 0 1 3 . 7 N o . 1 6 0的に評価した。シロアリを封入した容器内の水素とメタンの濃度に及ぼすシロアリ頭数(22 ?550), 食餌(木材片の有無), 飼養温度(5 ?45°C), シロアリ種(イエシロアリ, ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus),アメリカカンザイシロアリ(Incisitermes minor), ネバダオオシロアリ(Zootermopsis nevadensis))の影響を検討するため, 各種のシロアリグループを封入して1日経過した容器からガスサンプルを採取し, ガスアナライザを用いて濃度を測定した。 図8は, 餌としてアカマツ試料片を瓶内に入れた場合と入れなかった場合についての各構成頭数における水素およびメタン濃度を示す。シロアリの頭数が多くなるにつれて, 水素およびメタン濃度は大きくなっ図8  イエシロアリの各構成頭数における水素およびメタン濃度図9  イエシロアリの各温度条件における水素およびメタン濃度図10  4種のシロアリから発生する水素およびメタン濃度メタン濃度温度,相対湿度,密閉日数日イエシロアリの頭数(職蟻:兵蟻)水素濃度木材片なし木材片あり図 イエシロアリの各構成頭数における水素およびメタン濃度度相対湿度,密閉日数日メタン濃度温度,相対湿度,密閉日数日イエシロアリの頭数(職蟻:兵蟻)水素濃度木材片なし木材片あり図 イエシロアリの各構成頭数における水素およびメタン濃度温度メタン濃度水素濃度木材片なし木材片あり相対湿度,密閉日数日図 イエシロアリの各温度条件における水素およびメタン濃度メタン濃度水素濃度温度,相対湿度,密閉日数日図 種のシロアリから発生する水素およびメタン濃度ろ紙ありろ紙なし(温度,相対湿度)た。また, どの構成頭数においても, 餌として木片のある容器の方が, なしの容器よりも水素およびメタン濃度は高くなった。したがってイエシロアリの職蟻が木材を摂食することによってより多くの水素およびメタンが放出されることがわかった。 図9のように, 水素およびメタン濃度は, 容器内の温度が35°Cで最も高く, イエシロアリの活性が高いと考えられる。また15°Cと5°Cで濃度は最低となり, 目視からもシロアリの活性が低下していることが観察された。45°Cでは全てのイエシロアリが数時間で死滅したため, ガス濃度は低くなった。 図10は, 4種のシロアリにおける容器密閉後24時間の水素およびメタン濃度を示す。同じ頭数で比較する写真3  半導体式ガスアナライザガス注入口写真 半導体式ガスアナライザフィルムの面積平均振幅図 フィルムの面積と検出疑似の平均振幅の関係