ブックタイトルしろありNo.160

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しろありNo.160

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概要

しろありNo.160

6 T e r m i t e J o u r n a l 2 0 1 3 . 7 N o . 1 6 0マトシロアリを供試した。イエシロアリとヤマトシロアリについて, 水素濃度は75%RHの時が最も高く,55%RHで最も低くなり, 湿度によるシロアリの活性への影響が明らかとなった。またイエシロアリでは強制換気下ではメタンが検出できなかったが, ヤマトシロアリからはメタンが十分に検出でき, 濃度は75%RHで最も高く, 55%RHで最も低くなったことから水素濃度と同様の傾向が見られた。 強制換気下でも長期間のガス検出が可能であるという結果から, ある程度の換気が避けられないモニタリング・ステーションや木造建築物の壁内部においても,シロアリの侵入をガス計測によってモニタリングできることが示唆された。7.おわりに 本研究によって, シロアリ食害の非破壊的な検出手法としてのAE検出については, これをより実用化に近づけるための知見を得ることができ, ガス検出についてはその可能性が明らかとなった。また本研究で用いた検出手法によって, シロアリなど木材加害昆虫の生態を非破壊的に評価する手法に関して新規な手段となりうることも明らかになった。図12  イエシロアリの摂食活動によるAE発生と代謝による水素ガス発生の関係図13  各相対湿度におけるイエシロアリおよびヤマトシロアリから発生する水素濃度事象率水素濃度事象率水素濃度経時過間時間(温度,相対湿度)図 イエシロアリの摂食活動による発生と代謝による水素ガス発生の関係相対湿度水素濃度水素濃度イエシロアリ(野外生息コロニー)イエシロアリ(室内飼育コロニー)水素濃度温度ヤマトシロアリ(野外生息コロニー)図 各相対湿度におけるイエシロアリおよびヤマトシロアリから発生する水素濃度