ブックタイトルしろありNo.161

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概要

しろありNo.161

Termi te Journal 2014.1 No.161 49④翌年の観察 冬季は観察せず翌年の6月に観察したところ, 兵蟻の頭部の残骸がいくつか残っており, 生きた職蟻や兵蟻が桜の木やその周辺に一切見られなかったことから駆除完了と判断した。3.さいごに イエシロアリを駆除対象とした駆除事例はよく報告されており, 駆除に役立つイエシロアリの生態が解明されてきている2)?4)。しかし, ヤマトシロアリを駆除対象とした事例報告については, 伊藤ら5)による報告以外ではほとんど報告されておらず, 駆除に役立つヤマトシロアリの生態はよくわかっていない。ヤマトシロアリを駆除対象とした事例が増えることで, この生態が徐々に解明されていくことを期待したい。謝辞 本物件を紹介してくださったジオファーム株式会社の三尾 彰氏にこの場をお借りしてお礼申し上げます。参照文献1) 松浦健二(2006):ヤマトシロアリにおける兵蟻の防衛メカニズムと性比:なぜ兵蟻の性比は雌に偏るのか, しろあり, 145, 9-16 2) 廣瀬博宣(2006):駆除ベイト工法「ブリングシステム」について, しろあり, 144, 37-43 3) 廣瀬博宣(2007):浮き桟橋, クルーザーのシロアリ被害報告, 第50回全国大会 第2回研究発表会4) 廣瀬博信(2010):木製橋梁のシロアリ被害と駆除,しろあり, 153, 40-445) 伊藤 豊, 菅野誠吉, 末永隆行, 坊 孝太郎(2008):東北・北海道におけるベイト工法によるシロアリ防除の現状, しろあり, 149, 46-49