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概要

しろありNo.163

Termi te Journal 2015.1 No.163 27音響センサーはボイスレコーダー(DS-700, Olympus,サンプリング周波数44.1kHz)に接続されており, 得られた音響を上記の期間連続的に記録した。コントロールのデータを収集する際は, 営巣しない材の同様の位置にセンサーを突き刺した。センサーを設置した直後から12時間のデータは攪乱の影響を除くため解析の対象から除外した。データはWindows Media Audio(WMA)形式で得られたが, PC上のiTunesソフトウェア(Apple)を用いてWaveform Audio(WAV)形式に変換した。 活動量の定量は, シロアリが材をかじった際に出る音の回数をカウントして行った。予備実験において,Wavespectraソフトウェア(http://efu.jp.net/soft/ws/ws.html)を使ってシロアリが食材する音を解析したところ, 音の長さが0.1秒以下で周波数のピークを3- 3. 5 kHzに持つという特徴が分かった(図1A)。よって, これとは明らかに異なるパターンを示す音(例 図1B, 図1C)は活動音のカウント対象から除外した。活動音のカウントはAudacityソフトウェア(Dominic Mazzoni; http://audacity.sourceforge.図1  典型的な音響スペクトル[(A)材の中のシロアリ活動(B)コオロギの鳴き声様の音(C)調査地周辺の鳥類の鳴き声] 文献11)より改変図2  典型的なオシログラム[(A)シロアリコロニーが存在する材, (B)存在しない材] A,Bのオシログラム内に見られる点線はピークをカウントするために定めた閾値を表す(音圧0.8)。C, Dはそれぞれ矢印aおよび矢印bのところのピークの周波数スペクトルを示す。文献11)より改変