ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

しろありNo.163

Termi te Journal 2015.1 No.163 53次に断熱材を木口方向にカットすると蟻道の木口が現れる(写真3)。そこに地上設置型ベイトステーション(AboveGroudStation=AGS)を設置する(写真4)。当社で使用しているAGSはエクステラ。水1Lとベイト剤1000ccを充填する。水の量を調整でき,容器が大容量な点が良い所。AGSと断熱材の間に出きる隙間もベイト剤でしっかりと包むように設置する(写真5)。設置後1ヶ月で最初の点検を行い, 摂食が多いようなら追加する。この家では2回分程度(2000cc)摂食して駆除が完了。AGS設置時点で地中設置型ステーション(InGroudStation=IGS)も駆除・予防の為に設置している。当社で使用のIGSはセントリコン・オールウェイズアクティブ。点検間隔が1年毎のためオペレーションコストが安い点が良い点。AGSは駆除完了後にステーションを撤去。断熱材欠損部分には撥水グラスウールボード32Kをカットして充填してからハイモルで左官仕上げして復旧完了となる。撥水グラスウールボードは加工しやすく伸縮性が有るためフィットしやすい。3. 逆ベタ基礎・床断熱住宅(北安曇郡・築10年・ツーバイフォー住宅) 家の和室から羽アリが発生。しかし逆ベタ基礎で転ばし根太のツーバイフォー住宅で床下空間がなく調査・駆除が行えない。点検中に玄関ドアに小さな蟻土を発見。蟻土を擦って1mm程の蟻道が見えたが, シロアリは出てこなかった。他の被害を探したが見つからず, 玄関に戻ってくると, 先ほどの蟻道から兵蟻が威嚇していたため, AGSを設置(写真6)。1か月後の点検でベイト剤1/2摂食だったためベイトを追加し,4ヶ月目で駆除完了。その後予防のためにIGSを設置した。4.まとめ 基礎断熱住宅は床下部分が居室扱いとなるため少量の薬剤散布も歓迎されない。基礎断熱住宅以外の床断熱住宅でも, フラット35などの仕様規定により玄関ポーチと内土間の間や浴室土間, 勝手口土間などへ基礎断熱が部分的に採用されるケースが増えている。我々は防蟻のプロとして, このような仕様でも適切に対処できるよう, 新しい技術にチャレンジしながら住まいの快適・健康・長持ちに貢献していきたいと思っている。写真5 隙間のベイト剤による封入写真6 玄関へのAGSの設置写真4 外基礎断熱部へのAGSの設置