ブックタイトルしろありNo.157

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概要

しろありNo.157

?研究トピックス?建物外部の土壌処理を禁止した経過―指針と協会仕様書―友  清  重  孝  ( 15 )しろあり No. 157, pp.15―21. 2012年1月1. 国会レクチャー 昭和61年(1986年)3月25日に建設省から国会へ来るように連絡があった。会場は参議院議員会館1階会議室で建設省・厚生省・環境庁・農林省・通産省・労働省の各省庁担当者,そして協会からは仕様書委員長の友清重孝と石沢昭信常務が出席した。前回のレクチャーには消費者団体の方がいたが,この時は出席されていなかった。 中野鉄造国会議員は開口一番次のように述べられた。?シロアリ防除薬剤による環境汚染の再発防止策が今日までになされていない。行政当局がその対応を行わないのであれば法律行為によって?シロアリ防除薬剤の使用禁止? を行わなければならない。今回はそのレクチャーである。ディルドリンやクロルデンを化審法で特定化学物質に指定したことは,犯人を捕らえて処罰したに過ぎず?再発防止策? 即ち,シロアリ防除薬剤による根本的な環境汚染防止策ではない? として,各省庁にそれぞれの立場でシロアリ防除薬剤による環境汚染の再発防止策と消費者とシロアリ防除業者の労働者の安全対策を各省庁に求め,レクチャーは非常に短時間に終わった。 今回のレクチャーの前に中野鉄造議員は,昭和57年3月19日参議院予算委員会,3月24日参議院社会労働委員会,3月25日参議院公害および安全対策特別委員会で国会質疑を行った。これらの国会での中野議員の質問に対して,建設省は?シロアリから木造建築物を保護することは重要な課題であり,また環境汚染を防止することもきわめて重要な課題ではあろうと存じます。防蟻処理技術指針というのを現在準備中でございます。? の内容の答弁を行っていた。 上記の国会質疑の後の昭和59年11月15日に参議院会館で中野鉄造議員は国会レクチャーを開催した。招集されたのは,建設省・厚生省・環境庁・農林省・通産省・労働省の各省庁担当者,消費者団体から約10名,シロアリ防除業界から吉野,酒徳,瀬倉,有賀,橋本,木下,友清の7名,そして白対協から石沢常務が出席した。 その中で,クロルデンの汚染以外に過去に国内で一般に使われたDDT やBHC そして,過去に使用したディルドリンにも言及し,CCA 処理木材に関しても環境汚染防止への対応を求めたところ,林野庁は緑化木などの焼却で問題が出ており,切れ端については埋設を指導しているが,研究が必要であると答弁した。 そして?昭和58年3月の予算委員会で私(中野議員)は厚生大臣に質問したところ,各省庁と横の連絡を取り前向きに対応したいと回答されたが,殆ど実行されていない。劇物指定で,何ら変わる所がないのが現状である。? と指摘し,消費者団体からの,水の汚染が懸念されるので,新しい化学物質が多く出てくる現在,追跡調査が必要との意見に対し,クロルデンについては第一歩である。これから,各種昭和60年度仕様書委員会委員名簿 神山幸弘早稲田大学理工部 見城芳久日本マレニット㈱ 清水安子住宅金融公庫建設指導部技術開発課 下高一雄住宅・都市整備公団建築部◎友清重孝㈱友清白蟻 藤原保幸建設省住宅局建築指導課長補佐 越海興一建設省住宅局建築指導課 吉野利夫㈱吉野白蟻研究所 ○吉元敏郎ナギ産業㈱◎委員長 ○副委員長