ブックタイトルしろありNo.159

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概要

しろありNo.159

TERMITE JOURNAL 2013.1 No.159 39②樹体に優先順位をつける。 どうしても残さなければならないものを決める。③ 生立木に対しても, 定期的にシロアリ予防を実施する。 残念なことに樹木の管割は農水省である為, 法的には現在我々が使用している薬剤は使用できない。樹種により登録された農薬を使用するしかない。 筆者は独自に生立木に対する仕様書を作成し, 行政に認めてもらった上で対応している。いわゆる特記の特記になるのだろう。④ 樹体, 林自体の活性を高め, 病害虫に対する抵抗性を強化する。 赤外線カメラを使用した森林診断, 活性剤の処方などを試みている(写真33)。⑤樹齢を考えた管理を心掛ける。 高齢木で優先順位の高いものであれば物理的サポート(支柱)も考える。⑥長期的, 計画的「更新」を行う。 同時に, 危険なものは伐る勇気を持つ。⑦可能なら単一樹種によらない混交林も考える。 紙面の制約で細かいことは書けないが, 工夫をすればもっと道は開ける筈である。ただ言えることは, 「自然」は放っておけばいいというものではない。「人の手」が必要なのである。 最後に研究発表会の紹介記事を載せる(写真34)。写真34  静岡新聞による第55回全国大会の紹介