ブックタイトルしろありNo.160

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概要

しろありNo.160

Termi te Journal 2013.7 No.160 196. まとめ 札幌市と周辺都市内の高断熱高気密構造である外側断熱木造家屋446棟のうちトビイロケアリが侵入して防除した家屋は25棟すべて建築後経過1年以内であった。侵入要因が気密化工事に由来するのか, 進入しなかった家屋との間で相当隙間面積測定値の比較をおこなった。相当隙間面積測定値においては, 侵入家屋と非侵入家屋との間で差は見られず, 気密性能次世代評価基準を充分クリアする高気密家屋であった。 今回の調査によって家屋侵入要因が建物の気密性能に由来しないことが示唆された。また, 1年以内に防除家屋侵入があったことから断熱材の存在が侵入要因の1つと考えられた。写真9 坑道を掘削された発砲断熱材引用文献1) 日本産アリ類データーベースグループ(2004):“日本産アリ類全種図鑑”,学習研究社, p.75.2) 札幌市保健福祉局保健所(2006):住まいの衛生(1)市民相談,札幌市保健所事業概要平成17年度版,pp.65-68,札幌市.3) 林勝郎・南慎一・西川忠(1985):腐朽劣化防止構法の研究(その8)既存住宅の劣化度と劣化要因調査-約20年経過建物の場合,昭和60年度調査研究報告書,11-14,北海道立寒地建築研究所.4) 青山修三(2011):北海道におけるトビイロケアリLasius japonicus Santschiの生態とその防除.北海道における家屋害虫の生態と防除に関する研究,pp.72-91. 青山修三,札幌5) 東正雄(1987):トビイロケアリ,“原色ペストコントロール図説第Ⅰ”,(社)日本ペストコントロール協会,pp.31.6) 青山修三・青山達哉・間瀬信継(2008) :札幌市および周辺都市でトビイロケアリの防除依頼があった家屋の構造.築年数ならびに侵入要因,ペストロジー,23(1), 7-9.7) 西代明子・米元研(2012):「北方型住宅」で省エネ生活,Only Oneの家づくり,7,235-236.8) 札幌市都市局(2012):“札幌版次世代住宅基準技術解説書”,札幌市都市局住宅課・建築企画課,97pp.9) 札幌市都市局(2012):“平成24年度札幌版次世代住宅住宅の省エネ化をすすめます”,札幌市都市局市街地整備部住宅課,4pp.10) 青山修三(2009) :木造断熱家屋に用いられる数種建材に対するトビイロケアリ,Lasius japonicusSantschiの選好性.ペストロジー,24(1), 19-21.11) Mourier, H., O.Winding(1977):"Collins Guide toWild Life In House and Home." William. Collins.Sons, pp.30.