ブックタイトルしろありNo.161

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概要

しろありNo.161

42 T e r m i t e J o u r n a l 2 0 1 4 . 1 N o . 1 6 1研究発表Research PresentationsDNA解析による同定事例1.背景 弊社は昭和37年に創業し, 今日までにペストコントロールから分析業務まで幅広く手がけるようになった。弊社は大きく3つの業務体系(ビルメンテナンスマネジメント, メディカルテスティングマネジメント,フードテスティングマネジメント)から成っている。 ビルメンテナンスマネジメントは弊社の根幹となる業務であり, 清掃や衛生管理, 設備管理などを主としている。衛生管理においては, 昆虫相モニタリングから現状の把握を行い, 対策を立案し害虫防除を行う(図1)。 メディカルテスィングマネジメントは清浄区域の維持管理に関わる殺菌清掃, 清浄度測定やHEPAフィルターの交換, 安全キャビネットのメンテナンスやクリーンルームなどの環境モニタリングを行っている(図2)。近年はガン治療に使用するPET製剤を製造する病院内区域の清浄度維持・管理に関わる業務にも進出している。 フードテスティングマネジメントは食の安全と安心を確保するための業務であり, 臨床検査(検便など)や食品検査(微生物検査, 残留農薬分析など), 店舗衛生検査, 異物検査などが含まれる(図3)。2.DNA解析による同定方法 環境微生物モニタリングで検出された細菌や真菌などの微生物や食品などに混入した生物由来物の同定をDNA解析によって行っている。 DNA解析による同定の利点を挙げると, 昆虫などの生物同定の場合, 既存の方法では検査員が生物の形態学的特徴より答えを導き出す。そのため検査員の熟練環境衛生薬品株式会社 井田 寛之・加藤 敦史赤尾 真一      図1 害虫防除の様子図2 清潔区域の維持・管理図3 食の安全・安心を確保するための検査