ブックタイトルagreeable 第12号(平成21年10月号)

ページ
13/18

このページは agreeable 第12号(平成21年10月号) の電子ブックに掲載されている13ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

agreeable 第12号(平成21年10月号)

11 Agreeable 2009/105月下旬は新神戸から東京への出稼ぎが7日間ありました。何しろご高齢であるので肉体的には疲れます。私の旅の楽しみは移動時間を3分の1ずつ分割して読書、景色をぼんやり眺める、仮寝に当てていることです。ヘビースモーカー(自慢になりませんが)のため喫煙車両確保から始まります。飛行機は海外または離島に行くとき以外はまず利用しません。手続き、待ち時間を考えますと時間的には鉄道とほとんど変わらないと思っています。(航空会社には悪いですが)ただ鉄道が全車両禁煙になった暁には飛行機に切り換えます。(乗っている時間が短いため我慢出来ると思います)まず読書についてですが、これには思索に耽ることも含めています。集中できるからですが、会社のこと、業界のこと、与えられた役割のこと、家族のこと、欲望のこと、将来のこと、世情のこと等々考えれば考えるほど楽しくて仕方がありません。ところがこの集中力を妨げる不逞の輩が必ずといっていい程同じ車両(高齢のためグリーン車を利用させていただいています)にいます。携帯電話を座席でやたらとかけている見せかけの仕事人、2?4人の同僚と座席で大声で馬鹿話をしているダメ社員、パソコンでカシャカシャやっている周りが見えないオタク、ここは社会である。談話室でも会議室でもない、ほんの少しの気遣いすらできない子供並みの身体だけは大人、殺傷事件が起こるのもうなずける。今まさに日本人の関心事は新型インフルエンザです。口も塞がず所かまわずくしゃみ、咳のし放題の肺疾患まがいの馬鹿。車両内に1?2人、1?2グループはいます。次に風景について、新にい高たか山やま(現在の呼称は玉山)をご存知でしょうか。4000m に3m 足りない台湾中部の山です。(台湾は一時日本の領土)第二次世界大戦時「新高山のぼれ」の号令のもと戦火に突入したいわく付の山です。新幹線の車中から見る富士山は世界一の山だと思っています。世界の他の山に比べ(すべて見たわけではありませんが)風格が違うように思います。優雅で落ち着きがあって心を和ませてくれる山です。見る方向によっていろいろ変化のある山です。全景はたまにしか見られませんが日本人に生まれて良かった、心が洗われる気がします。人間もこうありたいと常々思っています。富士山を見ると何故か先程の新高山を思い出します。この山も全景を見たことがありません。台北から高雄に何回か飛んでいますが見えるのは雲ばかりで同乗の現地の年寄りに聞いてもどれがこの山なのか今だに判然としません。だから思い出すのかも知れません。話は元に戻りますが私は活字中毒です。睡眠前ものの5分でも10分でも本を読まないと寝れない、この習性が社会人になってから続いています。かれこれ50年です。残念なことに知識は得られますがこれを活用する術において劣っているものですからくやしい限りです。脳内整理ができていない、脳内の棚が整理されていないからです。単行本級を月に4?5冊は精読します。1つ自慢させて下さい。通勤の往復車内の勉強で毒劇物、危険物、1級建築・土木・造園施工管理技士、第2種電気工事士(第2種電工の実技練習を除く)等々の国家資格を取得しました。これらの資格はすべて55歳過ぎから取得したものばかりです。人間目標を定めてコツコツ地道に努力を積み上げていけば何とかなるものです。(特に私の場合は会計、経理と化学が大の苦手で機会のある無しにかかわらず逃げていました)経験から申し上げますと何事であれ逃げたら駄目ということで、チャンスと捉え果敢に挑戦することです。後々必ず役に立つことが訪れる、やってくるということです。脳科学でも最近この事が判りかけてきました。否定的な発想、考えでは脳は活性化せず良いアイデアもやる気もねばりも出てこないし能動的に働かなくなります。すべて消極的になり、もう発想(もう駄目、あきらめようとなります)が先行し、まだ発想(まだいける、まだねばりが足らない、まだ時間がある等)になりません。シロアリ関連の営業、技術、施工においてもこの事は大切です。どうか読者(会員)の皆さんにおかれましては、年寄りのざれ言と思わないで参考にしていただければと思います。坂本輝美アペックス㈱近ごろの車内風景