ブックタイトルagreeable 第12号(平成21年10月号)

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概要

agreeable 第12号(平成21年10月号)

5 Agreeable 2009/10会員のページ去る6月4日(木)に静岡県支所による、昨年に続く第2回静岡県内文化財蟻害・腐朽検査が行われました。昨年は初回ということもあり、支所は勿論のこと支部にも応援をお願いして、しかも4月6日(シロアリの日)と6月4日(ムシの日)の2日間に8ヶ所を検査しました。(実質は20棟を越える)さすがにこの報告書作りには悪戦苦闘し、非常な労力と費用を投入することになりました。しかも協会版蟻害・腐朽検査マニュアルに基づいたものの、文化財に対処するものではないために、そのフォーム作りから始めたものです。今回はそのフォームを利用し、調査対象も絞ったのですが、予定していた4月6日(シロアリの日)が、協会の50周年記念大会に当たり、昨年と同様、一番の繁忙期の6月4日になってしまいました。それでも会員36社中、17社24名の出席をいただき無事調査を終えることができました。(他、中部支部より3名参加)手順としては昨年同様、県教育委員会文化課から各市町の文化課に調査希望を募ってもらい8ヶ所の手が上がり、その中から3ヶ所(4棟)を選ばせて頂きました。今年は県の担当者、当地の担当者は勿論ですが、選定した三島市の楽寿館が非常に工芸的にも繊細な建物である為に、静岡県文化財保護審議会委員の建部恭宣先生にも立ち会っていただき、協会からは檜垣会長、中島蟻害・腐朽検査委員会委員長もお呼びしました。2回目なので初回よりも楽に調査報告書ができると考えていましたが、参加者には初めて参加する者も多く、まだまだ調査マニュアルが徹底していないことと時期の問題もあり、また新しく気付いたこともあって、むしろ難しいものになりました。残念なことに3ヶ月を経た現在も、ほとんどはできてはいるものの完全完成には至っていません。新たに気付いたことを列挙しておきます。参考になれば幸いです。○該当調査責任者は調査前に図面を確認するだけでなく、実際に現地に赴き調査範囲、床下に入る箇所・方法・養生の仕方を必ず確認しておく。○責任者の確認事項を添付して、事前に調査員に調査マニュアル(目視・非破壊調査であること・調査事項・写真の撮り方・メンバー表など)を送付し、自分自身でシミュレーションしてもらうよう徹底しておくこと。○写真には必ず文章で説明をつけてもらうこと。○養生は特に徹底させること。○2回の経験から、建物の周囲の状況調査がおろそかになりがちである。全員で外から調査を始めること。○終了後全員で総括を行っているが、単なる感想ではなく、そのまま調査報告書の所見となるような意見を引き出す。第2回静岡県内文化財蟻害・腐朽検査を終えて山島眞雄静岡県支所楽寿館新居関所濱名惣社