ブックタイトルagreeable 第15号(平成22年7月号)

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概要

agreeable 第15号(平成22年7月号)

Agreeable 20010/7 16さる5月21日(金)、パリのフランス木材技術研究所の視察団一行20名が協会本部事務局を訪問しました。研究の一環として日本のシロアリ・害虫駆除に関するリサーチのため、訪れたものです。視察にあたり、団長であるマーク・ジュケール氏からは、席上、次のような挨拶がありました。「会長様はじめ協会事務局の皆様、今日は私たちを迎え入れてくださり、貴重な時間をさいていただいてありがとうございます。今日は私たちが大変興味を持っています、シロアリ対策についていろいろお話をお伺いしたいと思ってまいりました。私たち視察団のメンバーの多くはシロアリ対策の現場に携わっている専門家です。シロアリ対策を行っている会社の社長が多いのですが、その他にも木造建築の建築家や研究者も入っております。この研究目的のツアーは今回が初めてではなく、数年にわたって色々な国に出かけており、2年前には南アフリカ、4年前にはオーストラリアにも行っています。そして今回、日本が訪問国になったわけです。フランスはヨーロッパの中でも最もシロアリの被害が多い所であると考えられていて、それが研究ツアーを行う理由のひとつになっています。フランスでは洗練された手法でシロアリの駆除の仕事をしています。その手法はアメリカでも多く行われていますが、ベイトシステムがいまのところ一番多くとられています。フランスにおいては色々な進化・変化がありますが、ひとつはシロアリ対策の技術面の進化であり、ここ数年でたいへん進化を遂げました。もうひとつは法的面での変化があります。フランスでは法によって新しく木造の建築をする時にシロアリの対策を施すことが義務づけられ、このことが建築業者のやり方にも大きな変化を及ぼしています。日本は木造建築の多い国であり、木部からシロアリ対策を行っているということを伺いました。そういう訳で、ひとつは技術的な情報交換を、これに加えてシロアリ対策の経済的な側面、どのくらいの費用がかかるのかなどということを把握して帰れたらと思っております。限られた時間ではありますが、今回、こういうことに興味を持って伺った専門家の集団でありますので有意義な時間を過ごせることを願っております。」檜垣会長は、34年前にフランスを訪問し南方産木材の問題でヒラタキクイムシの人工飼育の研究をしていたDr.チモレックを訪ねたエピソードを披露し、そのあと、協会の沿革や事業活動、日本のシロアリ事情などについて説明しました。引き続いて視察団側の質問の時間となり、熱心な質問が続きました。質問された内容は次のようなことでした。○害虫対策の協会が他にもあると聞いたが、そういう協会との関係はどのようになっているか。○シロアリ駆除で最もよく使われている薬剤はどのようなものか。○アメリカにシロアリが発生したのは日本から送られた木の箱などからだと言われているが、それはヤマトシロアリかイエシロアリなのかなどの研究はあるか。○フランスでは木造建築を壊す時、販売する時に建物の状態を診断しなければならいという法律があるが日本にはあるか。○2005年に木材保護をレジーヌ(土壌を皮膜で固めていく薬剤)で開発された先生がいるとフランス木材技術研究所 視察団来訪Information視察団団長マーク・ジュケール氏視察団会議風景