ブックタイトルagreeable 第15号（平成22年7月号）

概要

agreeable 第15号（平成22年7月号）

foreword発行：社団法人日本しろあり対策協会表紙写真被害材（松）の内部とクロタマムシ成虫、その脱出孔 （写真提供：三好廣通）個人情報の保護及び管理について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1基礎断熱工法における防除方法の提案募集 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2薬剤業委員会の活動報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3活動報告と今後の緊急課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4新法人移行特別委員会の活動報告 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5改正特定商取引法への対応と最近の業界関連違反事例 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6防除士の目視・木造建物へのクロタマムシの加害Ⅱ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 8第53回全国大会開催について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10沖縄支部　最近の取り組み ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12大正時代の写真・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14人文虫学① ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15フランス木材技術研究所視察団来訪 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16近年のシロアリ防除業界に目を向けますと、新築予防市場においては住宅着工率の大幅な低下の他、床下のコンクリート化や浴室のユニット化などによって予防処理範囲の減少傾向が続いております。一方、既築市場においても、関東地方ではここ5年来のヤマトシロアリの羽アリ発生率の減少傾向の影響を受けております。この原因には、気候的要因や建物の構造的要因が考えられます。しかし調査依頼が減少している原因のひとつには、悪質リフォーム営業や振込詐欺等の事件によって、消費者の信頼低下があるものと考えられ、これらの要因が重なってシロアリ防除業全体の厳しさが増しつつあるといえます。これらの状況に対して、シロアリ防除業界にとって大きな役割を果たすと考えられるのは、国の住宅長寿命推進策における住宅の蟻害・腐朽検査が定期的なメンテナンスの中心となりつつあり、これに関する対応がクローズアップされてきました。しかし、現状では、木質住宅では維持管理上最も重要な蟻害・腐朽検査が、国の住宅性能評価においても特定現況検査のオプション検査項目の状態にあり、未だに不動産流通、リフォーム関連市場や耐震診断関連において本格的な取り組みとなっていない点が課題となっています。その一方で、ここ数年来、過去にシロアリ防除施工をさせて頂いた住宅所有者から、施工後の蟻害・腐朽検査の要望が拡大しつつあるのは見逃すことはできません。本来、施工後の点検管理を中心とした施工住宅に対する住宅管理は、所有者に対する最も重要なアフター管理業務であり、今後はこれが住宅定期メンテナンスの中心として期待されます。これらの期待に応えるためにも、蟻害・腐朽検査の総合レベル（検査技術や報告書作成能力など）を向上させると共に住宅の管理システムを構築し、各会員が本格的な定期メンテナンスに取り組むことが今後のシロアリ事業の発展につながり、国の住宅長寿命化推進に大きく寄与するものと思われます。ちなみに近年静岡県や埼玉県にみられる社寺建築に対する蟻害・腐朽検査の依頼はこれらの状況を反映したものの一例と考えられます。CONTENTS Agreeable 2010/7蟻害・腐朽検査と住宅管理?日本しろあり対策協会副会長?? 元敏郎