ブックタイトルagreeable 第18号(平成23年4月号)

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概要

agreeable 第18号(平成23年4月号)

Agreeable 2011/4 14ロンドンは、クリスマスごろに70年来の大寒波でとても寒かったのですが、年を越したとたんに急激に暖かくなって、3月に入った今は桜が満開です。ロンドンにこんなに桜が咲いているとは驚きでした。日本よりも2週間くらい早いでしょうか?前回は現在私が訪問しているロンドン自然史博物館について紹介しましたが、今回はその中でも博物館に所属する研究者がいる「ダーウィン・センターDarwin Centre」について紹介します。先に完成していたダーウィンセンター1に続いて、2009年にこのダーウィンセンター2、略してDC2が完成して殆どの生物関係のセクションがここに移りました。以前のスペースでは増え続ける標本の収蔵が間に合わなくなったこともあるのでしょうが、このダーウィンセンターは、博物館の人気展示(恐竜展示とか)に隠れてあまり一般に知られていなかった莫大なコレクションの存在とそれらを使って現在進行形で多くの研究者が研究をしていることを知ってもらうための施設です。古くからあるWaterhouseBuilding西棟の北側に建てられたガラス張りの9階建ての建物は、古い建物と上手につなげられています。この新旧の合体した産物を気に入るかどうかは人によるみたいです。旧研究スペースと展示室は、現在では膨大に膨れ上がった昆虫(主に甲虫)の標本庫兼研究スペースになっています。ダーウィンセンターは、中央にコクーンCocoonと呼ばれる7階建てのその名の通りまっしろな「繭」型の建物が位置し、それを取り囲むように研究室、実験室、標本庫が配置されています。目的がコレクションと研究を一般の人に知ってもらうということなので、一部の標本庫や実験室を除いてすべてガラス張りで、コクーンの中から来館者は我々の研究風景や標本をリアルタイムで観察できるようになっています。標本は光や湿度など環境調節が難しいのでガラス張りになっているところは少ないのですが、かわりに人間がいるスペース、つまり研究室や私のいる顕微鏡室は全面ガラス張りロンドン便り№2Agreeable AgreeableApril2011竹松葉子山口大学・農学部ダーウィン・センターDarwin Centre図1 ようこそ!ダーウィンセンターへ図2 Waterhouse Westに連なるように建てられた新館Darwin Centre。手前の古い建物が旧館Waterhouseでその奥のガラス張りの建物がDarwin図3 コクーンから覗く標本庫 Centreです。図4 ラボからコクーンを(左)、コクーンからラボを(右)、覗く。ガラス張りです。