ブックタイトルagreeable 第20号(平成23年10月号)

ページ
10/24

このページは agreeable 第20号(平成23年10月号) の電子ブックに掲載されている10ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

agreeable 第20号(平成23年10月号)

Agreeable 2011/10 8ひろば1.はじめに今回はお客様より、衣類の害虫被害の相談があり調査に伺うと、ヒメマルカツオブシムシが大量発生していました。原因を追及していくと屋根裏で害虫駆除した後、死骸を放置しておくと、ヒメマルカツオブシムシが繁殖してそれがさらに、衣類などに移ったという事例をご紹介いたします。2.害虫駆除の後の二次被害「ヒメマルカツオブシムシ」による衣類への加害①被害事例木造土瓦葺2階建て約60坪のお客様から、衣服の害虫被害の相談及び駆除依頼があり調査駆除を行いました。調査聞き取りの際、1年程前に「ニホンミツバチ」の巣を撤去する事を知人に相談したところ「煙霧剤を使えば簡単に駆除できるという事でやってもらった」との事でした。このことを確認するため屋根裏に入ったところ、天井を見て大量のミツバチの死骸があるのに驚きました。それは駆除されて乾燥したミツバチの死骸を餌に「ヒメマルカツオブシムシ」が繁殖した後、他の食糧源を探してタンスの中の衣類(羊毛、主にセータ類)へ移行したものと考えられます。3.「ヒメマルカツオブシムシ」の棲み処は何処?それでは、今回ヒメマルカツオブシムシはどこに潜んでいたのでしょうか?ヒメマルカツオブシムシの成虫は主に花粉を食しますが、幼虫は毛糸や絹などの衣類や毛皮製品なども食害し、乾燥動物質も好んで食し標本やはく製など食害するといわれています。住宅の近隣の花きなどについたヒメマルカツオブシムシがたまたま屋根裏で駆除されたミツバチの死骸を見つけジガバチの巣等を乗っ取り繁殖したものと思われます。①ヒメマルカツオブシムシは、ア「防除士の目視」屋根うらの生きもの悪役はいた三好廣通橋本祐一四国支部 西南シロアリ有限会社④ ③のアメリカジガバチの泥巣を除去 平成22年6月36㎡の2階の屋根うらに付着していた泥巣200個以上を確認しました。③ 屋根うらに付着した、アメリカジガバチの泥巣 田園地帯で巣を作る。泥が近くにあり餌になるクモが多く生息している。日当たりのよい場所に多い。② アメリカジガバチの泥巣の1つの育房にいた ヒメマルカツオブシムシの幼虫、脱皮、虫糞、アメリカジガバチの蛹の繭(右)、(左)はルリジガバチの繭脱皮① アメリカジガバチの泥巣 (育房 外径1.0㎝長さ3.8㎝)平成20年調べ 育房の内部に寄生するヒメマルカツオブシムシの幼虫、脱皮、虫糞こんな身近なところに、これだけ大量のヒメマルの幼虫が潜んでいるとは、驚異であります。