ブックタイトルagreeable 第24号(平成24年10月号)

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概要

agreeable 第24号(平成24年10月号)

 シロアリは人間にとって家屋や家財を食べる厄介者ですが、地球上の生態系の中では物質循環を通して地球環境の保全に役立っているとともに、動物や鳥、昆虫にとっても高タンパクで栄養の高い格好の餌食なのは皆様ご存知の通りです。 シロアリを捕食する動物としては一般的には「アリクイ」や「チンパンジー」などが有名ですが、「ツチブタ」もシロアリ捕食で有名なようです。上野にある国立科学博物館の地球館にジャイアントパンダ「ホァンホァン」の前には「シロアリを捕食するツチブタ」の剥製が展示してあります。なぜパンダの横にツチブタが展示されているのかは謎ですがあまり意味は無いのでしょう。この「ツチブタ」上野動物園と姫路市立動物園などで飼育されているのですが、ウサギのような長い耳と豚の鼻を伸ばしたような可愛い面は結構人気があるようです。ですがかなり強烈な臭いを放つらしく、姫路市立動物園では隣で開催されていた、とある食べ物の博覧会場で悪臭が問題となり移動させられたという逸話もあるくらいです。遠くアフリカから無理やり連れてこられた動物園でやっと住み慣れた獣舎も追いやられる羽目になるとは、何ともツチブタにとっては災難なもので。 シロアリの捕食シーンで我々がよく目にするのは、4?7月の羽アリシーズンになると調査依頼があった家の周りに多数の鳥たちが待機していてシロアリが飛び立つと我先にと捕食する光景を目にします。この見事に空中で捕獲するシーンは思わず「お見事」と感心します。この時期は家の周辺に鳥が集まっていると、「しろありが出ているのでは?」と勝手に想像してしまうのは防除士のいらぬ心配かも。 また、これもたまに見かけるのは黒アリがシロアリを捕獲するシーンです。何らかの事態により地上に放たれたシロアリをどこからともなく黒アリが群がってきます。そこで小さな生存戦争が始まりシロアリも兵蟻が命をかけて戦うのですが奮闘空しくお神輿みたいに掲げられてエッサホイサと巣まで運んで行かれます。 このシロアリと黒アリの戦いが実▲ 上野国立科学博物館 ジャイアントパンダとツチブタ(ウィキペディアより)広報・普及委員(株)友清白蟻山辺 利成端くれ防除士の   四方山話19 agreeable No.24 october 2012/10