ブックタイトルagreeable 第24号(平成24年10月号)

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概要

agreeable 第24号(平成24年10月号)

の剥がれやひび割れがないか点検します。 また、雨水の侵入がなくてもこれらの外装材の汚れは、美観的に長く住み続ける意欲をなくすことにもなります。そこで、維持保全計画では、性能上の耐用年数だけでなく、美観上の耐用年数を考慮して補修時期が設定されている場合があります。床下・小屋裏の点検 床下や天井裏など日頃目につかない部分の点検や補修も重要です。そのため、長期優良住宅では床下点検口、小屋裏点検口、給排水管の点検口などが設置されています。また、床下空間の有効高さを確保するために最低床下寸法が決められています。床下点検では、湿気の有無、土台などの部材の変色、基礎まわりの蟻道、蟻土の有無について目視、打音などシロアリ被害や腐朽菌をチェックします。さらに、設備配管の漏水や鉄部の錆びなどを点検します。維持保全計画 点検・補修の記録は重要な住宅履歴情報となるため、大切に保管する必要があります。専門家による点検の際に、住まい手も住まいの状況の確認や点検方法を理解することが大切です。専門家による点検サイクル以外に自分で点検や確認をおこない、点検記録を残しましょう。 最後に、維持保全計画に基づいて、補修や更新、取替えのために必要な工事費等の資金を準備しておくことが最も大切です。分譲マンションであれば、修繕積立金は毎月ほぼ自動的に積み立てられていきます。一方、戸建て住宅では住まい手が自分で工事資金の準備や積立を行わないといけません。工事費がなければ適正な時期の補修や取替えに支障がでることも考えられます。表1 木造戸建て住宅30年間の標準的な維持保全(点検、手入れ、更新、取替等)計画(例)点検部位主な点検項目点検の時期定期的な手入れなど更新・取り替えの時期、内容備考構造躯体基 礎 コンクリート基礎    立上がりひび割れ、欠損、沈下、さび、換気口のふさがり、蟻道など5,10,15,20,25,30年? 建て替え時に更新★土 台基礎からのずれ、浮き、蟻道、断面欠損、腐朽5,10,15,20,25,30年5年で防腐・防蟻処理建て替え時に更新★床 組 大引、床束、根太腐朽・蟻害、傾斜、たわみ、床鳴り振動など5,10,15,20(取替),25,30年5年で防腐・防蟻処理20年で全面取り替えを検討★軸 組 柱、間柱、    筋かい、胴差傾斜、断面欠損、腐朽・蟻害など10,20,30年? 建て替え時に更新★小屋組 垂木、母屋、    棟木、小屋束雨漏りなどの跡、小屋組の接合部の割れ10,20,30年? 建て替え時に更新★屋根・外壁・開口部など屋 根 瓦葺き、金属瓦    スレートずれ、はがれ、浮き、割れ、雨漏り、変形など5,10,15,20(取替),25,30年? 20年で全面取り替えを検討外 壁 サイディング壁    (窯業系)割れ、欠損、シーリング材の破断など3,6,9,12,15(全面補修),18,21,24,27,30年3 年でトップコート吹き替え20年で全面取り替えを検討★雨 樋破損、詰まり、はずれ、ひび、軒樋の垂れ下がり3,7(取替),10,14(取替),17,21(取替),24,27,30年? 15年で全面取り替えを検討軒 裏 軒裏天井腐朽、雨漏り、はがれ、たわみ、ひび割れ3,6,9,12,15(取替),18,21,24,27,30(取替)年? 7年で全面取り替えを検討★開口部 屋外に面する    開口部建具周囲の隙間、建具の開閉不良など5,10,15,20(取替),25,30年? 20年で全面取り替えを検討★設備配管設備 給水管     排水管漏水、赤水、給水流量の不足など5,10,15,20(取替),25,30年水漏れは直ちに補修20年で全面取り替えを検討漏水、排水5,10,15,20(取替),25,30年水漏れは直ちに補修20年で全面取り替えを検討★:地震、台風の後、点検時期にかかわらず臨時点検を実施5 agreeable No.24 october 2012/10