ブックタイトルagreeable 第25号(平成25年1月号)

ページ
11/24

このページは agreeable 第25号(平成25年1月号) の電子ブックに掲載されている11ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

agreeable 第25号(平成25年1月号)

くと、この工法は成功したも同様です。後に続く第2、3ステップは単純な作業になります。第1ステップの実例 第1ステップの実例を紹介します。切り株の中に営巣したイエシロアリの巣(写真1)の近くに木片の束(写真2)を埋設しました。1ヵ月後に様子をみると、シロアリ職蟻を約1万頭誘引することができました。誘引するシロアリの頭数としては充分な頭数と言えます。第2ステップ 第2ステップは誘引した箇所への薬剤投入となります。この工法に適した製剤は粉剤です。シロアリ体表への付着量は液剤よりも粉剤の方が優れているためです。この粉剤に含有させる防蟻成分は少なくとも2─3時間シロアリの行動を妨げないような遅効性のものが選ばれます。体表に付着した薬剤を巣に持ち帰らせ、グルーミング行動で仲間のシロアリに伝播させる必要があるためです。このグルーミング行動の習性を利用すればシロアリ一頭の体表に付着できる薬量で健康なシロアリ50頭以上を殺すことも可能です。仮にシロアリ千頭に薬剤を付着できれば5万頭以上のシロアリを駆除できますのでイエシロアリの巣に大きなダメージを与え壊滅に至らしめることが可能となります。第3ステップ:効果の確認 効果の確認は薬剤投与した箇所かその付近で確認します。これらの箇所に新しい餌を与えて、そこにシロアリが再び誘引されないことを確認します。その確認ができたら駆除完了と判断します。誘殺法からベイト工法へ このように簡便で優れた特徴を有する誘殺法ですが、一部のシロアリ防除業者を除いてほとんど採用されてきておりません。現在上市されているベイト工法による駆除性能の進歩が原因の一つと考えられます。 次回は、誘殺法と比較してベイト工法の優位性とその実例を紹介する予定です。写真2 誘引されたシロアリ 写真1 実例に使用したイエシロアリの巣9 agreeable No.25 January 2013/1