ブックタイトルagreeable 第32号(平成26年10月号)

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概要

agreeable 第32号(平成26年10月号)

クパクと羽蟻を食べていたのですが、まだ食べ始めらしく、食べ過ぎてひっくり返るような行動は見られませんでした。そこで、群飛活動が終わる時間帯に再度訪問することにしました。 山道を車で徐行しながら5分も走ると、オオヒキガエルが道幅いっぱいに出てきており、それらを避けて車が通過できないほどでした。さらに、街灯の傍を通り過ぎるときには、あたかも急に吹雪に遭遇したかのように無数の羽蟻がフロントガラスに衝突してきて視界がなくなり(写真4)、あわててワイパーを起動するというめずらしい体験をしました。 夜明山近くに直径20mの電波望遠鏡があり、この望遠鏡を照らす数台の大型ライトにも羽蟻が舞っていました(写真5)。 その後、二見港のフェリー乗り場を散策したところ、その入口を照らすライトにも羽蟻が舞っており、その真下で羽を落とした王・女王蟻らが2連、3連さらには4連につながって行動するのを観察できました(写真6)。 さて、午後9時過ぎに再度最初に観察した街灯を見ると、まだ少し羽蟻が舞っていましたが、オオヒキガエルは羽蟻を食べ過ぎたのか、その場でじっとしていました。しかし、ひっくり返っているオオヒキガエルは見つけることができませんでした。調査二日目(6月15日) 翌日は雨ときどき曇りの天気でした(注4)。日中は海洋センターで亀を見学しましたが、その施設でも至る所で羽蟻を見つけることができました(写真7)。その後、身を包むネットなどを購入して羽蟻の侵入防止対策に備えました。 夕刻、昨日観察した街灯に行ってみると、羽蟻がわずかしか舞っていなかったので、いくつか街灯を調査してやっと多くの羽蟻が乱舞する街灯を見つけました(写真8)。この街灯はパチパチと電撃音を発する殺虫灯でした。この灯に乱舞する羽蟻密度は昨日ほど高くはなかったので、羽蟻の侵入防止対策用ネットを装着するまでもありませんでした。その真下では予想通りオオヒキガエルが群がって羽蟻を食べていました(写真9)。 その後、別の場所を調査してから午後9時半頃にこの場所を再度訪問したところ、すでに群飛活動は終わっていました。お腹が写真4 フロントガラスに衝突する無数の羽蟻写真6 3連の羽蟻写真7 亀の飼育槽にいた羽蟻写真8 殺虫灯付近で乱舞する羽蟻写真5 大型ライトに舞う羽蟻写真9 殺虫灯の柱に群がるオオヒキガエルagreeable No.32 October 2014/10 16