南九州では、イエシロアリの駆除割合が多く、また、台風の通り道ということで頑丈な造りの家も多いのですが、今回、その中でも鉄筋コンクリート造りの住宅の現場を紹介したいと思います。1件目は、2003年に駆除を行った現場です。建物の全体は写真を撮り忘れておりましたが、玄関周りは写真(写真1)のような造りでした。鉄筋コンクリート造りの2階建てで、被害部は押入れの木材部分でした。被害のあった押入れから天井裏を確認するも被害は少なく(写真2)、下からの蟻道もなく、どこからの侵入かわからない現場でした。調査をしていくうち、玄関の上部が怪しく、許可を得て斫りました(写真3)。斫り箇所からデジカメで確認すると、写真(写真4)のようになっておりました。ちょうどこの部分は、コンクリートで囲われており、風もなく、写真からもわかるように結露もしており、水も取れる環境にありました。斫り箇所を大きく広げていき、無事巣を取り出すことができま した(写真5)。2件目は、1件目の現場も忘れかけていた2018年、同じ地域で似たような現場がありました。建物は写真(写真6)の通り。被害は窓枠の周辺であり、天井裏も被害はありませんでした(写真7)。周囲も巣ができるような環境はなく、頭を抱えていました。ふと軒先をみると、蟻土が目に入り、よく見てみるとコンクリートに田中シロアリ 代表 田中 修二10agreeable No.55 July 2020/7写真2写真6写真1写真4写真5写真3第7回ないようである事例被害の奥を視る!?
元のページ ../index.html#12