◉改善されない栄養失調◉小学校で栄養改善の授業を行◉栄養失調を引き起こす原因おう!・ シロアリマンこと私ジャスタスはケニアの・ その手段はなんと「シロアリ」昆虫食。・ シロアリはタンパク質、ビタミン、ミネ・ 私たちのチームはシロアリの謎を解明すジャンボー!Mr.シロアリマンです!1月号、4月号の私の連載は見てくれましたか?見逃してしまった方に前回までのあらすじを紹介しますね。1月号のあらすじ栄養失調を救おうと奮闘している活動家。ラルが豊富で、子供の成長に必要な栄養が大さじ一杯半だけ(一食あたり)で摂れる!4月号のあらすじ・ シロアリを常食している民族「ルヒア」・ シロアリの塩炒めは予想外に美味しく、るため、クラウドファンディングを実施し故郷のケニアに渡航。を訪ね、名人から食文化や採取・加工・調理方法を学んだ。口の中に広がる旨味のスープは絶品だった!皆さんにも食べてほしい。それでは今月号では、ケニアの小学校で行った栄養改善活動について報告します。ケニアの農村部で、いまだに続く栄養失調問題。特に動物性タンパク質が足りません。タンパク質は筋肉や臓器を作る大事な栄養素です。子供の場合、不足すると成長を阻害され後遺症を残してしまうこともあります。原因は食生活がとても貧しいことです。と 物でお腹を膨らませることに主眼がおかれ、うもろこしの粉を練り上げたウガリや、小麦粉を薄く焼いたチャパティといった炭水化肉や野菜はほんの少ししか出てきません。どうしてこのような事になるのでしょうか?そこにはいくつか問題があると考えています。貧困、栄養の知識の不足、伝統食文化の3つです。まず貧困ですが、ケニアの農村の人々は日本人のように毎日、肉を食べることはできません。なぜなら彼らの生活水準では牛肉や鶏肉はとても高価だからです。そして次にあげられるのが栄養知識の不足です。学校教育が行き渡っていないケニアでは、日本人なら知っているタンパク質やビタミン・ミネラルと栄養学の基礎が行き渡っておりません。タンパク質の必要性を認識する以前の状態なのです。そしてさらに、伝統食文化も強い影響を与えています。インターネットやTV、雑誌で海外の食文化の入ってきにくい農村において、日頃食べている伝統食以外のものを食べるという発想はでてきにくい状態です。これら3つが相まって、タンパク質の少ない炭水化物でお腹を膨らませる料理中心の生活は維持され、栄養失調は改善しないままになってしまうのです。これらの問題を解決する手段として、私たちのできることはなにか、とチームのみ18agreeable No.55 July 2020/7
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