翅脈(しみゃく)をみる7agreeable No.55 July 2020/7(Gyateres styriensis川,** 20032005文書内でシロアリはDo toos]、お堂でも何でも突き通すように穴をあけるヤツ[岩田,九州方言での呼び名だとか。を用いた防蟻礎石、しろあり、(藤本英人、 江戸時代のシロアリ対策-鯨油, 914, .-*iii m ハネを広げて胴体を合わせれば大な「めちゃでかいシロアリ」と命名)も化石として見つかっているようです[Engel and Gross, 2009]。そんなことを思いながら、結婚飛翔の時期を迎えて最近盛んに飛び立っている翅アリたちを見れば、彼らが落とした翅ですらも興味深く思えてきます。脱皮してやっと生えた翅(図1)をさっさと落としていくイエシロアリ、ヤマトシロアリ、オオシロアリ、サツマシロアリ、コウシュンシロアリ、タカサゴシロアリ…と。日本にいるシロアリの翅を見比べてみたくもなります(図2:実体顕微鏡での観察撮影像)。どの写真がどのシロアリの翅なのかわかりますか?答えは最後に載せてあります。予想してから答え合わせをしてくださいね。研究者は解像度の良い顕微鏡などを用いて、シロアリの翅サンプルの比較解析を行います。なぜならば、翅脈の分岐する位置や数には変異が大きく、それらがシロアリの属を表す特徴となることもあるからです[森本,しろあり詳説, 1980]。傘に骨があるように、翅脈はハネの骨のようなものです。管になっていて、そこに体液が入ることで、骨組みとしての役割を果たすのです。簡便には、スマートフォンの写真でも翅脈の様子を感じることができます。シロアリの翅の写真をスマートフォンで撮影したものの例を載せました(図3:図2の(b)と同じサンプル)。シロアリの翅は、水をはじく構造になっているので、指先サイズの水滴をつくって、そこにピンセットで翅を置くと、自然と翅が(forewngs)と後翅(hndwngs)きれいに広がります。しかも水の表面張力のおかげで、風が吹いてもどこかに翅が飛んでいってしまうことなく水滴の上にとどまってくるので、安心です。スマートフォンでも、顕微鏡に負けず劣らず翅脈までよく見えますよね。文明の力、さすがです。同じ種類のシロアリがどれくらい同じ形の翅脈をもっているのか、そんな比べ方も面白いかもしれないと思えてきます。ここでは詳細には触れませんが、前翅でも少し翅の形や翅脈が違うので、見比べてみるのもいいかもしれません。この時期よく見かけるイエシロアリでは、中央部分に走る翅脈の上側にはほとんど細かな翅脈は存在しません。 2017]という、当時の142)と表記され[早(b)ュ写ア真ヤリンの、マシ(d)答トロえイシア:エロリ(a)シア、タロリ(f)カ、アオサ(c)リオゴサ、シシ(e)ツロロコマアアウシリリシロ。、76㎜以上と推定されるほどの巨4mm(a)(b)(c)(d)(e)図3図2(f)
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