agreeable 第57号(令和3年1月号)
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2agreeable No.57 January 2021/1図3 Reticulitermes属の羽には毛はない方形(図4、右)で、1つのコロニーに占める割合はおよそ1%です。従来、地下シロアリの駆除には、大量の殺虫剤を土壌に散布し、地中を通って侵入してくるシロアリを建物から排除する方法がとられて図4 Coptotermes属(左)とReticulitermes属(右)の兵蟻いました。しかし、この方法では通常、地中の巨大なコロニーを全滅させることができないため、建物への再度の侵入を許してしまうことになります。この欠点を解決するために1990年代に開発されたのが、キチン合成阻害剤(CSI)を用いたベイト工法です。CSIは、ベイト剤を食したシロアリをすぐに死滅させるものではなく、約45日周期で発生する脱皮を阻害するものです。専用容器(ステーション)にCSIのベイト剤を設置すると、シロアリはそのベイト剤を食べ続けます。さらに、コロニーの別のシロアリのところまでベイト剤を運んでいくため、最終的にコロニーを全滅できるという仕組みです。※英語名表記が多いため、横書にしております。

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