agreeable 第66号(令和5年4月号)
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防蟻効力①高い基礎活性防蟻効力②優れた連鎖効果はじめに新系統殺虫成分テネベナールR次世代の防蟻剤オールサイドRイド剤やネオニコチノイド剤など他の系統と比較して遅効的に作用すること、また害虫が非忌避性の挙動を示すことが挙げられます。※1 Insecticide Resistance Action Committee(殺虫剤抵抗性対策委員会)の略称。※2 「毒物および劇物取締法」(厚生労働省)に基づく、特定毒物、毒物、劇物の指定を受けない物質を示します。オールサイドはテネベナールを殺虫成分として配合した次世代の防蟻剤です。製品概要を表1に示します。水で希釈して使用する乳剤タイプの薬剤で、独自の製剤技術により希釈液の臭いが少ない低臭性を実現しています。以下、本剤の特長についてご紹介します。い※2普通物で、臭いや刺激もほとんどないこと“非忌避性”“遅効性”“高い基礎活性”の特性を(旧:三井化学アグロ㈱)が開発した新系統殺虫プ30に分類されています。農業害虫や生活環境住宅をシロアリによる加害から保護するために使用される防蟻剤は時代とともに変化し、シロアリに対して確実な防除効果を示しながら、より居住環境や地球環境に配慮したものが求め続けられています。三井化学クロップ&ライフソリューション㈱成分テネベナールR(一般名:ブロフラニリド)はシロアリに対する優れた殺虫活性をもち、環境中への流出リスクや使用者への影響が小さいといった防蟻剤に適した特性を有することから製品化を進め、昨年の秋に新しい防蟻剤「オールサイド土壌処理用」及び防腐防蟻剤「オールサイド木部処理用」を上市しました。テネベナールは既存の殺虫剤とは全く異なる世界初のメタジアミド系の殺虫剤で、殺虫剤のIRAC分類においてグルー作用性分類である※1害虫に対して高い基礎活性を示すことに加え、新規作用性を有することにより既存の殺虫剤に抵抗性を示す害虫に対しても卓越した効果を発揮します。また、哺乳動物に対する安全性が高から、農業場面や生活環境場面、木材保存場面など様々な分野で展開されています。テネベナールの作用の特長として、ピレスロオールサイドの特長として、シロアリに対する有効成分の基礎活性が高いことが挙げられます。土壌強制接触試験では、現在主流となっているネオニコチノイド系防蟻剤より6~12倍基礎活性が高いことを確認しました。基礎活性が高いことから、有効成分の処理量を大幅に削減でき、低環境負荷も合わせて実現しています。防除施工場面において住宅を加害するすべてのシロアリに直接薬剤を処理することは困難です。従って、確実な防除を実現するには薬剤に触れたシロアリが、薬剤に直接触れてないシロアリにも殺虫効果を広げる連鎖効果が重要となります。オールサイド土壌処理用は連鎖効果に必要なもつことを確認しています。シロアリは処理箇所を避けることなく有効成分を体に付着させ、効果が発現する前に他のシロアリに接触します。これにより有効成分が少量でも伝わるとやがて直接薬剤に触れていないシロアリに対しても殺虫効果を発揮します。この連鎖効果について室内試験で検証を行いました。オールサイド土壌処理用を処理した土壌に暴露させたイエシロアリを非暴露虫のいるシャーレの中に投入し(一次伝播確認)、24時間              三井化学クロップ&ライフソリューション株式会社(旧:三井化学アグロ株式会社) 城崎 航希用途有効成分量剤型希釈倍率製品名10agreeable No.66 April 2023/4表1 オールサイドの製品概要オールサイド土壌処理用土壌処理用防蟻剤木部処理用防腐・防蟻剤テネベナール 18%(一般名:ブロフラニリド)乳剤600倍オールサイド木部処理用テネベナール 0.5%(一般名:ブロフラニリド)F-69 5.0%乳剤50倍次世代の防蟻剤 オールサイド®薬剤の知識No.2

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