防除作業事故について薬液(薬剤)の取り扱いには十分注意し車外への薬液漏洩は絶対に起こさないようにしましょう。③車両から薬剤の紛失盗難にあったことがありますか?回答は、「はい」0・8%(3社)・「いいえ」98・4%(370社)・「無回答」0・8%(3社)でした。回答には「薬剤の盗難は無いが貴重品の被害にあった」がありました。最近、施工中業者を狙った窃盗(数分で)も聞いたことがあります。施工中は施工車の施錠をすることは難しいと思いますので、貴重品を施工宅内に置かせて貰うか、施工車内に鍵を掛けられる場所を設置(薬剤を保管出来る)することも考えておきましょう。④施工中の車両施錠はしていますか?回答は、「はい」64・6%(243社)・「いいえ」33・2%(125社)・「無回答」2・1%(8社)でした。33%の会員が「いいえ」と回答しています。万が一のことを考え是非施錠の仕方を考え実施して下さい。⑤移動時・駐車時等の事故を起こしたことがありますか?回答は、「はい」28・7%(108社)・「いいえ」70・5%(265社)・「無回答」0・8%(3社)で会員の約3割で何らかの交通事故が起きていることが分かりまし伸縮も無いように結束をして下さい。指差し呼称で「スライダー(脚立)結束よし!」があるとよりベストでしょう。また、「車両扉閉め忘れで落下(工具)したが、直ぐ気づき大事に至らず」「幌車の荷台からディスクグラインダーを落とし紛失」という事象もありました。この事象も走行時に起きています。二次災害(重大災害)の可能性も考えられますので乗車前の点検を十分行って下さい。②容器・動噴機等からの薬液漏洩事故を起こしたことがありますか?回答は、「はい」11・4%(43社)・「いいえ」88・0%(331社)・「無回答」0・5%(2社)でした。下円グラフ参照。薬液漏洩事故は、「ホースからの薬液漏洩」が50%を占めています。中には「新築の施工で戻しのホースがはずれて道路を汚した」「車内で薬液がこぼれ、移動中の道路を汚染させた」(2件)また、「交通事故により、車内に積んで有った薬剤タンクが割れ極微量の薬剤が漏れた」このような事象もありました。この4件の漏洩事故は大事には至ってないようですが、10月号掲載の《道具工具事故(薬剤)》で記載したようにホース・動噴機・容器等の定期点検を行い、万一の事を考え施工車内の動噴機・ホース・タンク等を専用ラゲッジトレイに載せ、吸収ポリマーを敷き込めば車外への流出は防げます。はじめに前回1月号では、第二弾として防除作業事故について《対人事故(作業員・施主・隣人)》《安全対策について》を掲載しました。今回も、「しろあり防除業における事故実態調査」アンケート調査報告の第三弾、最後の掲載になりますが、防除施工環境安全委員会で「事故実態調査報告書」では記載出来なかった内容を調査結果報告書に基づき掘り下げた資料を掲載させていただきます。第三弾 《3.車両事故について》《4.対人対物の損害賠償保険について》3.車両事故について①車両積載物落下事故を起こしたことがありますか?回答は、「はい」1・9%(7社)・「いいえ」97・3%(366社)・「無回答」0・8%(3社)の結果で事故率は低い結果でした。しかし、回答が少ない中で危険性大と感じた事象が「スライダーをキャリアから落とす」「脚立の固定不足により路上に落下」という2件です。落下原因は、「結束バンドの結束不足(不十分)」と推測します。このような落下事故が高速走行中に起きれば、大きな事故になり得ますのでキャリアにスライダー等を載せた後、走行中に落下しないよう、結束バンド等で厳重に数カ所を結束するようにして下さい。また、移動途中でも確認することも大切です。そして、スライダー自体の防除施工環境安全委員会 新美 克直16agreeable No.66 April 2023/4 「防除施工における事故実態調査」 part 3
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