agreeable 第67号(令和5年7月号)
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「意外と床下綺麗ですよね。もっと汚れると思っていルを取ってしまうかもしれない。そう思いました。5年後10年後を想定した時、しっかりとしたコミュニケーションが取れ、仕事を理解し、仲間を理解し、仕事に前向きに取り組む。そんな風になっていてほしい。そんな思いになりました。・委縮させない雰囲気を作る。・わからない、知らないを前提として説明する。・目的や理由等もしっかりと説明する。・自分でも考えさせ、フィードバックをもらう。これは私が彼から学びました。A君が入社してから3か月経過した頃、B君が入社しました。A君教育の場での反省を踏まえ、B君とのコミュニケーションをしっかりと取り教育を開始します。B君は何でも器用に出来るタイプでした。床下での作業もコツコツと経験を積み上げていきます。解らない事があれば先輩に自ら質問し、理解し成長していきます。B君との何気ない会話の中でました。想像と違いました。」ここでまた私は教えてもらいました。最近ではベタ基礎や防湿コンクリート等床下の環境は大きく変わり、以前にくらべると格段に綺麗になっています。ですが、他の人達からすると我々防除士のイメージは昔のままだったのです。床下に入り、土や埃で汚れ、ムシが多く、大変な仕事だ。このイメージを我々は変えていかなければいけないのかもしれません。床下の環境が変わったことにより難防除の物件も増えています。床下に蟻道が無いのに、羽蟻やシロアリ被害が発生している。我々が目視できない部分に被害が発生し、薬剤が回らずシロアリ被害が進んでいる。過去の経験も重要です。過去の経験から予測し、対応していく。シロアリの活動も建物構造の変化や気候の変化により進化しています。防除士の我々も進化しなければいけないのかもしれません。今はお客様も簡単に情報を収集できる時代です。良い情報も悪い情報も簡単に手に入ります。新しい薬剤、施工方法の確立等、より確実で確かな知識と情報を私たちは伝えていかなければいけません。目視だけが全ての時代から、機械を導入したハイブリッドな点検方法への移行が必要になっている気がします。点検時の手法や報告書、仕様書の見直し、経験からの必要な施工方法。SDGsも考え、時代に合ったシロアリとの向き合い方が必要なのかもしれません。私たち社内にも、20年以上この業界で活躍している人たちがいます。新しいものを導入する事への抵抗があると感じます。新しい事を考え実行する事は、古いものを捨てるということではありません。過去の経験から得た成功体験や実績などをより良いものに進化させるために必要だと思います。真っ白で純粋な新人だったからこそ得られた貴重な経験でした。私自身が経験したことだけを伝える以上に、しっかりと相手を見て、情報をもらい、私自身をブラッシュアップしていくことの重要性を実感しました。現在は私たち社内ではミーティングの回数を増やしました。実際に現場で起こった事、お客様の反応、取引先からの情報等小さなことをシェアしています。はじめは活発ではなかったミーティングも活発な意見交換の場になっています。社内にいる防除士や携わる社員それぞれが意見し自分で考え行動できる様になってきました。結果、顧客満足度の上昇、再発率の低下、売上実績に繋がっています。普段は現場での出来事等の報告が多い防除士の現場ですが、今回は社内で起きた防除士の成長過程についてシェアしました。A君もB君も今は立派に現場で作業しています。15agreeable No.67 July 2023/7                    

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