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しろありNo.154

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しろありNo.154

( )しろあり年月背景昨年,新築住宅着工が年ぶりに万戸を大幅に下回り年ぶり万戸を切るという低水準になった。高度経済成長期に開発建設された大型分譲住宅なども空家が目立つというような社会現象も起きている。平成年に施行された住生活基本法は,量的住宅政策から質的住宅政策へと政策の方向転換を図るものであった。今後経済の大幅な成長が望めない中で,従来のような新築を中心とした戸建住宅市場は大きく変り,既存住宅の増改築やメンテナンスを中心とした市場へと構造がシフトしていくと思われる。そのような中,長期優良住宅法が施行された。長期優良住宅法(長期優良住宅の普及の促進に関する法律)長期にわたり良好な状態で使用するための措置が講じられた優良な住宅【長期優良住宅】の普及を促進することで,環境の負荷の低減を図りつつ,良質な住宅ストックを将来世代に継承することでより豊かでやさしい暮らしへの転換を図る目的で長期優良住宅の普及の促進に関する法律(以下,長期優良住宅法と呼ぶ)が定められ,平成年月に交付され,平成年月日に施行された。長期優良住宅先導的モデル事業長期優良住宅先導的モデル事業(以下,モデル事業と呼ぶ)として始まった補助金事業も平成年度,平成年度合計回の募集を終え,平成年度第回までの募集で合計件のモデル事業が採択を受けた。昨年まで私が所属していた日本木造住宅産業協会(以下木住協)も平成年度第回,平成年度回と採択を受けた。長期優良住宅が年住宅と呼ばれていた当初より,木住協では,熊建夫専務理事掛け声のもとモデル事業に参加すべく話し合いを続け,平成年度月より住友林業株式会社より磯崎芳之部長を超長期住宅担当部長として迎え,モデル事業採択に向けスタートした。木住協会員企業でモデル事業に賛同し参加していただける企業を募り,プロジェクトを立ち上げ,平成年度第回募集より取り組んだ。残念ながら平成年度第回採択は逃したものの,その後第回募集木住協ながい木の家モデル地震に強い設(しつらい)の家,平成年第回募集木住協ながい木の家モデル地域に根ざす装いの家と採択を受け,プロジェクト参加企業でモデル事業の住宅が建設された。平成年度は会員企業の採択をサポートもすることができた。住宅の長寿命化のなかで,考えるべきこと長期優良住宅は,この年の間に業界の隅々まで浸透したとみて良いと思う。これは国をあげての政策です。公庫仕様なき後,,性能表示制度と生まれたが,それらの要素を一部包含しつつ国の掲げる住宅の在るべき姿の指標となり得たのではないかと思う。これについて白対協はどのように携っていくのか,また,会員企業の主体性に任せるのか,サポートに回るのか,住宅の長寿命化という考え方への変換が行われた中で何もしないというわけにはいかない。黙っていても今後,各方面から要求が上がってくると思われる。白対協は,この中で自分たちはどのように役割を担っていくべきなのか早急に考えを提示し,体制をとっていかなければいけないと思う。住宅履歴情報長期優良住宅の要件にも含まれる住宅履歴情報の解説長期優良住宅が起こした大きな流れ原島和広