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しろありNo.155

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しろありNo.155

( 34 )7. 事業実施までの流れ 平成21年夏 長崎県庁の世界遺産登録推進室より長崎県支所に,次の問い合わせがあった。① 世界遺産登録にあたり,白蟻対策事業が必要であることを示すデータがないか。② 建物ごとの白蟻調査にかかる費用③ 白蟻対策における工法について④ 使用する薬剤等について⑤ 予算確保に必要な概算見積 など 長崎県支所では,県への協力として,対策会議を開き,調査方法,工事方法等について協議した。県の意向を確認するため,支所長の川崎英明が,何回も訪庁した。 建物の構造を把握するため,事前調査の実施許可を求めたが,建物は文化財であり,事前調査を行うことはできなかった。8. 白蟻対策事業8.1 事業対象建物 今回,保存管理作業として,しろあり対策事業が実施された建物は,13棟であった。建物のリストを表1に示す。 長崎市=大浦天主堂,旧羅典神学校,旧大司教館,旧伝道師学校跡,鰯網工場,出津教会 佐世保市=黒島天主堂 平戸市=田平天主堂,宝亀教会 小値賀町=旧野首教会 五島市=江上天主堂,旧五輪教会堂,堂崎教会であった。8.2 予防工事仕様について 予防工事仕様について説明する。事業の対象物件が一般住宅とは違い,文化財に指定されているものが大半を占めるため,通常より制約の多い予防工事仕様となった。建物ごとに仕様は異なるが,大まか写真1 黒島天主堂の景観写真3 江上天主堂の構造写真4 旧五輪教会堂の構造写真2 旧野首教会の景観