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しろありNo.155

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しろありNo.155

( 41 )4. 若い小さな営巣のベイト剤喫食量 若い小さな営巣駆除のベイト剤喫食量を表1に示す。若い小さな営巣のベイト剤喫食量は70g ~ 220gである。一方,4年以上の大きな営巣の喫食量は通常400g ~ 1,200g である。若い小さな営巣のベイト剤喫食量は,4年以上の営巣に較べ極端に少ないことがわかる。 この喫食量を二つのグループに分類し,営巣年数,シロアリの個体数を推定した。表2に結果を示す。5. 若い小さな営巣の被害状況 3年以下の若い小さなコロニーの被害状況を示す。① 建物の被害(木材食害量)が少ない。写真9 船舶のロッカー桟木被害写真10 鉄筋2階トイレ枠木被害写真8 畳枠を加害し,床板の被害がない事例番号年場 所建 物喫食量死滅期間シロアリ推定数1 2006年鹿児島県木造・民家80g 59日 8万匹2 2007年鹿児島県木造・民家220g 66日 22万匹3 2008年熊本県病院   80g 63日 8万匹4 2008年鹿児島県鉄筋   70g 40日 7万匹5 2008年沖縄県鉄筋・民家200g 71日 20万匹6 2010年鹿児島県鉄筋   220g 46日22万匹7 2010年鹿児島県鉄筋   85g 30日 8万5千匹表1 若い小さな営巣のベイト剤喫食量年数喫食量個体数2年目80g 8万匹3年目200g 20万匹表2 営巣年数とシロアリ個体数の推定② 畳への加害が多く,畳縁も加害される。しかし,床板の被害は少ない。(写真8)③ 幅木など,柔らかい木材が加害される。硬い構造材は加害しない。被害は柔らかい木材に集中し,全体の被害量( 食害量) が少ない。(写真9,10)④ 細い柔らかい蟻道が走り回るが,木材の加害は極めて少ない。細い蟻道が幾つも広範囲に形成さ