ブックタイトルしろありNo.155

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しろありNo.155

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概要

しろありNo.155

( 46 )写真27 ベイトボックス内兵蟻の死骸写真25 2週目ベイト剤200g 追加写真24 2週目ベイトボックス内の若職蟻と老職蟻 写真23 2週目誘導部からのシロアリ侵入写真26 77日目死滅確認(ベイト剤喫食量320g)11. ま と め イエシロアリをベイト剤で駆除する場合,営巣4年以上の大きなコロニーでは点検,ベイト剤補充を途切れなく行えば,営巣は確実に死滅する。一方,営巣3年以下の若い小さなコロニーではベイト剤の喫食量が少なく,ボックス枠木の加害,枠木への若職蟻集結などの問題が発生する。これらの問題から,その原因となる若職蟻の挙動,生態を報告した。 また,被害状況からイエシロアリの営巣年数を見分ける方法も報告した。営巣年数の見分けにより,被害が少なく若い小さな営巣では,初期ベイト剤投与量を半減することで,死滅までの経過が解りやすくなった。 今までの駆除は,成長した大人の職蟻を対象として検討されてきた。しかし,シロアリは卵,幼虫,老幼虫,若職蟻,老職蟻と成長する。4年以上経過し社会性が確立された大きな営巣と,3年以下の成長過程の小さな営巣では,階級分布も異なり,餌材の嗜好性も異なる。イエシロアリの調査ではその違いを見極め,営巣年数を推定することが求められる。 駆除では営巣年数に応じ,初期ベイト剤の投与量を半分に減らすなど,適切な対応が求められる。これからも,シロアリの挙動を探求し,駆除方法の改善に努めたい。最後に,多くの駆除現場を紹介いただいた,登録施工業者会員の方々に感謝申し上げる。(廣瀬産業株式会社)