ブックタイトルしろありNo.155

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しろありNo.155

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概要

しろありNo.155

( 6 ) 合板工場におけるホルムアルデヒドの排出は,主に接着剤を硬化させるための熱圧工程(ホットプレス)におけるものがほとんどであるが,それは次のモデル式で示される。    E=0.2×M×F/100 ここで,E:熱圧及びその後の放冷,養生による大気への年間ホルムアルデヒド排出量( t )     M:該当接着剤の年間使用量( t )     F:接着剤中のホルムアルデヒド含有量(%)7. おわりに VOC やその他の化学物質の取り扱いに関する規制は今後とも厳しくなっていくと思われる。木材が天然材料であるという理由だけで,そのような規制を一律的に免れるというわけにはいかず,技術的・科学的に安全性を明らかにするためのデータの蓄積が重要である。引用文献1)厚生労働省(2002):シックハウス(室内空気汚染)問題に関する検討会中間報告―第8回~第9回のまとめについて,平成14年2月8日.2)国土交通省(2002):建築基準法関係シックハウス対策技術的基準の試案の作成根拠,平成14年7月29日.3)国土交通省(2003):ホルムアルデヒド発散建築材料の審査方法について,平成15年6月26日.4)財団法人建材試験センター(2008):建材からのVOC 放散速度基準,平成20年4月1日.5)社団法人日本建材・住宅設備産業協会(2008):建材からのVOC 放散速度基準に関する表示制度運用に関わる基本的事項,平成20年10月3日.6)財団法人日本住宅木材技術センター(2008):「木質建材からのVOC 証明・表示研究会」報告書,平成20年8月1日.7)厚生労働省(2006):食品衛生法施行規則の一部を改正する省令及び食品,添加物等の規格基準の一部を改正する件について,食安発第0516001号.8)Tohmura, S., K. Miyamoto and A. Inoue (2005):Acetaldehyde emission from glued-laminated timber usingphenol-resorcinol-formaldehyde resin adhesives withaddition of ethanol, J. Wood Sci. 51(04),421-423.9)木下武幸(2010):合板工場におけるPRTR 法政令改正への対応, 木材工業 , 65?,223-226.(独森林総合研究所複合材料研究領域) 積層接着研究室長         年月日省庁・団体名施     策2002年1月厚生労働省室内濃度指針値策定(48? /?)2003年4月国土交通省住宅性能表示事項である?室内空気中の化学物質の濃度等? の測定対象物質にアセトアルデヒド追加2003年11月WHO 林野庁へアセトアルデヒド室内濃度のガイドラインを改定する旨の書簡を送付2004年4月国土交通省住宅性能表示事項である?室内空気中の化学物質の濃度等? の測定対象物質からアセトアルデヒドを除外2006年5月厚生労働省食品添加物(香料)としてアセトアルデヒドを追加2006年6月環境省大気汚染防止法の優先取り組み物質であるアセトアルデヒドについて目標値設定に関するパブリックコメント募集2006年10月環境省アセトアルデヒドの目標値設定を見送り2009年8月日本建築学会アセトアルデヒドの学会基準(アカデミックスタンダード)策定に関するパブリックコメント募集2010年3月日本建築学会アセトアルデヒドによる室内空気汚染防止に関する濃度等規準・同解説出版表5 アセトアルデヒド問題の変遷