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しろありNo.156

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しろありNo.156

( 37 )かもす。これらRhinotermitids はReticulitermes,Coptotermes,Heterotermes を含む。通常この地域では建物に侵入する種は2種であり,それ以上見かけることは稀である。様々なシロアリ管理システムの中で,ベイトがrhinotermitids に対して比較的成果を挙げている。しかし,赤道地域やサウスハンプシャーではrhinotermitids とnon-rhinotermitids 両方からなるシロアリ属が広範囲に生息している。多くの事例において,複数固体あるいは複数種の生物から連続的に侵入,攻撃されるケースがある(Lee2002a)。ベイティングの最新技術は,これら地域においてはnon-rhinotermitids に対する一定の成果を挙げている。さらにベイティングによりCoptotermes 同様,rhinotermitids の密度を下げることが出来た場合,通常顕在化していない有害生物や無害と考えられている生物が問題となり,屋内に侵入することとなる(Lee 2002a;Lee 2002b;Kirton & Azmi 2005)。 ここではマレーシア,シンガポール,タイやオーストラリアの状況をもとにした種種の有害生物の生息する国でのシロアリ管理事例について議論する。2. マレーシア,シンガポールにおける,一般的な生物とシロアリ侵入 マレーシアとシンガポールでは建物の中で見られSpecies Percentage(%)Coptotermes spp. 84.1Macrotermes gilvus 6.0Schedorhinotermes medioobscurus 3.8Microcerotermes crassus 2.3Nasutitermes javanicus 2.2Odontotermes sp. 0.8Globitermes sulpbureus 0.8表1 マレーシアのノースペニンシュラの被害家屋で見つかったシロアリ種(n=132)図1 シンガポール島の被害家屋で見つかったシロアリ種るシロアリ種としてCoptotermes,Schedorhinotermes,Macrotermes,Nastitermes,Globtermes(Ngee & Lee2002;Lee et al 2003).,Odontotermesが生息している。これらの種ではCoptotermes による侵入が全体の85%を占める(表1,図1)。 Coptotermes gestroi は建物や建造物における最も一般的なシロアリ種である(Kirton & Brown 2003)。その他のCoptotermes C. curvignathus がかつて農地だった土地あるいは農園に建てられた家屋で見かけるかもしれない。特にゴム,パームオイル,ココナッツ農園地域等で見かけられる。 加えて,その他のシロアリの複数種が同時に侵入している家屋を見かけることもよくある。