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しろありNo.157

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しろありNo.157

( 16 )委員会で論議して行く。何とか,横の連絡を取ってもらいたいというのが,最終目的であると結んだ。2. それまでの協会対応 環境汚染をしたディルドリンは昭和56年10月12日に化審法の特定化学物質に指定され,クロルデンは昭和58年12月10日に劇物指定されて昭和60年にはクロルデンの使用禁止になることが明らかになった。この背景で,協会は次世代薬剤について布施五郎副会長を中心に検討を加え?有機リン系薬剤? の使用が決まっていた。そして,昭和60年8月9日に建設省建築指導課の藤原保幸課長補佐並びに同越海興一係長,住宅金融公庫の清水安子氏,住宅・都市整備公団の下高一雄氏を迎えて仕様書委員会を組織し,有機リン系薬剤による?仕様書の見直し,作業基準および安全作業基準? の作成に着手した。その主眼は環境汚染防止のための?薬剤の使用量,濃度,処理個所(基礎外周の処理)? であった。 しかし,有機リン系薬剤の情報は国内には全く無かったので,私は昭和61年1月11日から23日までの13日間ハワイを自費訪問し,ハワイで既に使い始めていたクロルピリホスの研修,研究を行い,クロルピリホスに関する知見を得ていた。3. レクチャーを受けての協会の対応 昭和61年3月25日のレクチャーの後,建設省で?環境汚染の再発防止? への対応を検討した。そこで,初版の指針に対して白対協委員が提出した?基礎の外周は行わない? そして,白対協がクロルデンを使用するとき?基礎外周は行わない? としていたものの,協会仕様書と指針は?基礎の内外? となっていたままであった。そこで,建設省に?再発防止策?として,有機リン製剤使用の仕様書は?基礎の外部の土壌処理を禁止し基礎の内側のみに限定する? と提案をした。建設省はその提案を了承し,変更した素案の仕様書を直ちに提出するように白対協に求めた。 幸いに,翌日の3月26日は,支部長会議が招集されていた。出席者は,森本,佐藤,神山,今村(西方代),酒徳(布施代),天満,友清,吉村,新納(我那覇代),高木(広報委員長)であった。私は支部長会議で,新規薬剤の使用は?基礎の内側? のみに限定することを報告した。そして,支部長会議は私から理事並びに各支部・支所に対して,直接説明をするよう要請があり,私は直ちに理事,支部・支所へ連絡を開始し,翌日の27日まで行った。理事,各支部・支所の同意を取り付けた私は仕様書委員に連絡し,建設省に提出する仕様書の改訂素案作業を開始した。素案は薬剤の使用を?基礎の内側? のみに限定し外側を禁止する内容で,建設省に石澤常務と同行して手渡した。建設省はこの仕様書改正素案を中野議員へ提出し,了解を取り付けると知らされた。 当時,布施五郎副会長・薬剤業委員長にクロルピリホスの薬剤散布について試験依頼をしていた。薬剤の低減を図る仕様書を作成するには,布施先生の試験結果によらなければならないということであった。ところが,布施先生は近畿大学付属病院に入院中であった。そこで,森本会長と私は3月30日に病院へお訪ねして,試験の結果をお聞きし,仕様書に反映した。 一方,通産省は昭和61年9月17日付けでクロルデンを特定化学物質に指定し,製造・輸入が禁止すると通告があった。時は急を要する,森本会長は緊急に4月3日の午前中に企画調査委員会,そして,午後に仕様書委員会を招集した。 企画調査委員会の出席者は神山,酒徳,柴本,友清,山島であり,防除仕様書(案)の骨子と講習会の開催計画(案)と費用の予算の提案を行った。仕様書委員会の参加者は友清,吉元,見城の3名で友清が仕様書を担当し,吉元,見城が安全管理を担当した。なお,これらの作業は既に,昭和60年8月9日?の仕様書委員会で,仕様書の見直し,作業基準および安全作業基準の検討を開始し,12月6日?の同委員会では標準仕様書改定案について検討を進めていた。特に,安全管理に関しては労働書から?有機リン系薬剤の使用で障害が出たら,駄目になる可能性がある? と指摘されていたので,労働安全性への対応を考慮した内容を検討していた。 改訂した?防除施工標準仕様書並びに安全管理(有機リン製剤)4月4日版?は,土壌処理の個所から?外周処理? を禁止して?基礎の内側? に限定すると共に,用語も帯状散布・面状散布を造り,帯状散布は1メートル当たり1リットル(1平方メートル当たり5リットル相当)とし,面状散布は1平方メートル当たり5リットルを1平方メートル当たり3リットルと散布量の低減を行う内容とした。しかし,緊