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しろありNo.158

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しろありNo.158

( 25 )1)クロルデンによる湾底土,河川水,生物の汚染 昭和55年 環境庁は大阪,兵庫など瀬戸内海沿岸の底土からクロルデンを検出 昭和56年 環境庁は東京湾,伊勢湾の底土および東京湾への流入河川水からクロルデンを検出 昭和60年 環境庁は13地域15種の生物からクロルデンを検出,最高濃度は前年の2倍に増加し,クロルデンの汚染が増加していることを報告2)クロルデンによる宮崎県延岡市・串間市の井戸水汚染事故 昭和57年7月 宮崎県延岡市川島町で井戸水汚染発生,汚染家屋1戸 昭和57年9月 宮崎県延岡市高野町で井戸水汚染発生,汚染家屋37戸 昭和59年8月 宮崎県串間市宮浦で井戸水汚染発生,汚染家屋4戸 昭和62年5月 宮崎県延岡市稲葉崎町で井戸水汚染発生,汚染家屋5戸3)クロルピリホスによる鹿児島市河川のへい死魚事故 鹿児島市では,平成元年から平成7年にかけ28件のへい死魚事故が発生した。その内,13件がクロルピリホスによるものであり,いずれも市街地で発生しており,白蟻薬剤が原因である可能性が高いとされた。社団法人日本しろあり対策協会鹿児島県支所等は鹿児島市から,事故防止の依頼文書を4通受領した。その内,平成7年の文書は,再三の事故発生により,鹿児島市長名で文書が発信された。しかし,その後も平成9年8月鹿児島市の清滝川で事故が発生するなど,クロルピリホスによるへい死魚事故は多発した。平成10年代になり,建物外周処理禁止の徹底など環境汚染対策が進み,へい死魚事故は聞かれなくなった。一方,過去発生した事故経過から,鹿児島県はへい死魚事故の現場周辺調査項目として,「シロアリ駆除は行われていないか?」を挙げている。へい死魚事故が発生した場合,シロアリ駆除工事も疑われていることを防除業者は強く自覚し,白蟻薬剤による環境汚染防止に努めなければならない。鹿児島市で発生したへい死魚事故の一覧,協会宛の鹿児島市文書,鹿児島県のへい死魚事故現場調査項目等を以下に示す。①鹿児島市におけるへい死魚事故 平成元年9月 鹿児島市荒田川でボラ300匹死ぬ,原因:クロルピリホス 平成3年6月 鹿児島市東開水路でボラ200匹死ぬ,原因:クロルピリホス 平成4年5月 鹿児島市新川でアユが大量死,原因:クロルピリホス 平成7年6月 鹿児島市清滝川でボラが大量死,原因:クロルピリホス 平成元年から平成7年の期間へい死魚事故28件発生うち13件クロルピリホス 平成9年8月 鹿児島市清滝側でボラが大量死,原因:クロルピリホス            写真1 清滝側のボラ大量死(南日本新聞より)②平成元年の鹿児島市公害対策課の文書 日本しろあり対策協会鹿児島県支所は,平成元年9月21日,鹿児島市公害対策課より,「へい死魚事故等,河川水質汚染防止について(お願い)」の文書を受領した。平成元年9月7日,鹿児島市内の荒田川において,へい死魚事故があり,ボラ300匹が死んでいた。環境調査や水質検査および魚体検査の結果,原因は前日ビル建築に伴う,しろあり防除作業の際,誤って漏洩した薬液の一部が,隣接してい