ブックタイトルしろありNo.158

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しろありNo.158

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概要

しろありNo.158

( 26 )る道路側溝に流れ込んだものとわかった。このほか,最近のへい死魚事故では,しろあり防除に使われているクロルピリホス等,有機りん系農薬が検出される例が増えてきている。鹿児島県支所の会員各位に,今一度,注意喚起をお願いするとの内容であった。鹿児島県支所は,会員に白蟻作業が原因とする環境汚染事故が発生したことと,環境汚染防止に努めるよう文書を作成し,会員に配布した。鹿児島市公害対策課の文書を以下に示す。③平成7年の鹿児島市長名文書 日本しろあり対策協会鹿児島県支所は,平成7年8月18日,鹿児島市長より「白あり駆除剤によるへい死魚事故の防止について(お願い)」の文書を受領した。平成7年6月29日に清滝川で発生したへい死魚事故は,分析の結果,クロルピリホスが原因であることが明らかになった。鹿児島市の河川におけるへい死魚事故は,平成元年度以降28件発生しており,13件がクロルピリホスによるものである。いずれも市街地部で発生しており,白あり駆除が原因である可能性が高いと考えられる。クロルピリホスは魚毒性が特に強く,道路側溝等を通じて少量でも河川に流入した場合,魚に大きな影響を与える。また,魚毒性が低いといわれる薬剤も水生昆虫等に被害を与え川を汚染することに変わりはない。白あり駆除を行う際は薬剤を道路側溝等に流入させることのないよう,また,容器を洗浄した水も流すことのないよう十分注意する必要がある。協会ではこれまで十分注意されていることと思うが,この機会に再度,会員に対する指導をお願いするとの文書であった。鹿児島県支所は,環境汚染防止に努めるよう文書を作成し,鹿児島市長名の文書を添付配布した。鹿児島県支所は,鹿児島市より,過去,平成元年,平成3年,平成4年の3回,白蟻薬剤によるへい死魚事故の報告と注意喚起の文書を受領している。再三の注意喚起にも関わらず白蟻薬剤による事故が多発するため,鹿児島市長名の文書となったものである。鹿児島市長名の文書は,鹿児島県支所,しろあり防除業界にとって不名誉なことであり,業界は白蟻薬剤による環境汚染防止に努めなければならない。鹿児島市長名の文書を以下に示す。④鹿児島県のへい死魚事故現場周辺調査項目 鹿児島市で平成元年から平成7年の間に,白蟻薬剤によるへい死魚事故が多発した。この事故の発生原因究明を行った鹿児島県水産技術開発センターが,平成18年8月,センターの広報誌「うしお」350号に「魚類の異常へい死魚事故について」を掲