ブックタイトルしろありNo.159

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しろありNo.159

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概要

しろありNo.159

32研究発表会Presentations at the Research Meeting1.はじめに 本稿は研究発表ではなく, ここ数年, 表題について筆者が危惧していることを, 写真を主に提言の形で述べたものである。 解決の方法についてはまだ見出されていない。しかし, この現象が各地で起きていることは事実であり,放置しておけば, 増加することはあっても減少することはない。事は人命にかかわる問題である。実際に事故が起きてからでは手遅れである。 白対協のみならず, 他の関係団体にも呼びかけたい。 報告は主に静岡市を中心としたものであるが, 同様の事例は各地で見られていることであり, 放置するわけにはいかない。何度も述べるが, 解決の方法についてはまだ見出されていない。しかし, ある地区の現状生立木のシロアリ被害による倒木の危険性について株式会社アルパイン・エンタープライズ 山島 眞雄を報告することによって, 関係者の知恵が集積され,その方策が見つかれば, これ以上の成果はないと考えている。2.事例① 平成19年にある写真が筆者のもとに届けられた。シロアリの被害らしいと聞いたので, 現地に飛んでみた。まさに我々が携っている「シロアリ・腐朽」が原因の事故であった。 現地は静岡市街からわずか数㎞西の地点である。住宅街の中に潮害防備保安林があって(幅4間), 20mを超す松が立っている(写真1・2・3)。何処に倒れても家に当たる。写真を見ていただくとわかるが(写真4・5・6・7・8・9), 人災にならなかったのが不思議である。まさに偶然そうならなかっただけと思えた。 直接の原因はヤマトシロアリと腐朽であるが, 間接的な要因としては, この場所では松自体が大きくなり過ぎて, 自重を支えられなかったことが大きい。 実はこの南, もっと海に近い場所に新しい防風防潮林があって, その役目を果たしている。何故この家並みの中にこんな高木が立っているのか理解しにくい部分がある。乱暴な都市計画に問題はあるが, 地元の活写真1 潮害防備保安林のマツ写真2 潮害防備保安林のマツ