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しろありNo.159

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しろありNo.159

40研究発表会Presentations at the Research Meeting1. はじめに 静岡県支部では平成20年より文化財(建造物)蟻害・腐朽検査を始めて本年で5年目を迎える。当初の目的は(社)日本しろあり対策協会が平成10年度に蟻害・腐朽検査員制度を発足させた。その制度の普及, 啓発を兼ねて静岡県教育委員会文化財保護課の協力を得て県内文化財(建築物)の蟻害・腐朽検査を始めることとなった。今では同協会の事業の重要事項の一つにまでなった。 当初は暗中模索のなか会長以下理事全員で計画の立案, 実施, 報告書の作成などを行ってきた。その5年間の活動内容の変遷については過去何回か「agreeable」「しろあり」で報告してきているので, 今回は, 静岡県支部で文化財の検査後, 蟻害・腐朽検査報告書を作成して, 全ての物件に対して同協会の「蟻害・腐朽検査証」の発行を受けている訳だが, 報告書の内容について同協会の厳密な審査があるため, 静岡県支部で数回の手直しを行ったうえで「蟻害・腐朽検査証」の発行を受けている。この報告書に対して同協会がどのような審査をしたうえで「蟻害・腐朽検査証」を発行しているのか, 具体的な事例を紹介して報告する。静岡県文化財蟻害・腐朽検査報告書の作成に5年間携わって(有)ホームサービスダイチョー 大長 弘和2. 現在に至るまでの経過① 平成19年秋に静岡県支部としては, 文化財(建築物)蟻害・腐朽検査を毎年行うことにより協会の知名度向上させ, (社)日本しろあり対策協会版蟻害・腐朽検査員制度にリンクさせ, その制度の普及, 啓発を兼ねて静岡県内の指定文化財(建築物)の調査を行い, 報告書と検査証を県教育委員会文化財課に提出するしくみを作った。静岡県(教育委員会文化財課)としても文化財の保護を目的として毎年継続事業としてやってもらいたいという意向があり, 双方の意向が合致して, 現在に至っている。② 平成20年4月から6月にかけ静岡県支部において初めて県内の文化財11箇所の蟻害・腐朽検査を行うこととなった。③ 文化財蟻害・腐朽検査報告書を県支部で作成し, その報告書に同協会発行の「蟻害・腐朽検査証」付けて静岡県教育委員会文化財課に提出するため検査後, 同協会に報告書を送り審査を受け, 数回にわたり静岡県支部で修正を行い「蟻害・腐朽検査証」を同協会より発行してもらい報告書と供に提出している。図1 静岡県支所文化財蟻害・腐朽検査報告